◎DRG/PPS導入検討の背景
本連載第1回のテーマは薬価制度、第2〜3回は医療提供体制の改革についてだった。今回は診療報酬体系に関わる問題である。
DRG/PPSとは診療報酬の定額制の一種である。厚生省は、このDRG/PPS導入の検討にあたり、昨年11月より全国10病院での試行調査を開始した。こういった事の背景には、現行の診療報酬体系が基本的には出来高払い制であり、それが医療費が歯止めなく増大している要因の一つだとみなされている事がある。
◎DRG/PPSとは?
DRG/PPSとは、Diagnosis related group /prospective payment system の略である。「診断群別包括払い方式」と訳される。要するに、個々の患者を診断群(病名)で分類し、その患者個別への治療内容とは無関係に、診断群分類に応じた定額報酬を支払うというものである。今回の試行調査では国際疾病分類第9版(ICD9)というものが使われている。
◎定額制の長所・短所
さて、DRG/PPSのような定額制には長所・短所それぞれあるとされている。出来高制と異なり定額制となれば、必要以上に濃厚な治療や、漫然と長期に亘って入院させるような治療には抑制がかかると目されている。一方、治療内容にかかわらず報酬が一定なのだから、いわゆる「疎診疎療」が起こりやすいと懸念されてもいる。
◎キーワードは「質とコスト」
実のところ、DRG/PPSが本当に導入されるのか否か。それは未だ海のものとも山のものともつかないのが現状のようだ。しかし、厚生省は医療保険制度抜本改革案(厚生省案、97年)においても「出来高払いと定額払いの最善の組み合わせを構築する」と、明確に謳っており、何らかのかたちで定額払い制が大幅に導入されることは必至である。
このような中にあっては、医療のキーワードは「質とコスト」という事になる。各スタッフにあっては、今後より一層「質とコスト」に対する問題意識を先鋭化していただきたい。
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