◎病院機能評価とは
本「トレンド解説」シリーズでしつこいぐらい書いてきたことだが、現在のわが業界における最重要のキーワードは「医療の質」である。そしてその「医療の質」の評価ということに関して言うと、個々の病院を専門の調査者(サーベイヤー)が訪れ、医療の質を測定し、評価する「病院機能評価」(第三者評価)というものが行われるようになってきている。
この病院機能評価を行うために厚生省の肝いりで設立された機関が「財団法人 日本医療機能評価機構」。'95年に設立され、2年間の運用調査を経て、'97年度から病院機能評価事業が本格実施されている。以来、2000年1月24日現在で、全国で303病院が調査を受け、当評価機構の「認定」を得ている。
ちなみに、高知県で現在のところ認定を受けているのは、次の3病院である。
病 院 名 種 別 近 森 病 院 一般B 土 佐 病 院 精神A 近森リハビリテーション病院 長期療養
◎評価項目
評価項目は次の6領域(精神病院は7領域)。
1.病院の理念と組織的基盤 5.患者の満足と安心 2.地域ニーズの反映 6.病院運営管理の合理性 3.診療の質の確保 7.保護と隔離の機能(精神病院のみ) 4.看護の適切な提供
◎病院機能評価の効果
日本医療機能評価機構は、機能評価の実施によって、病院にとっては次のような効果が期待できると言っている。
| 期待できる効果 | 解 説 | |
|---|---|---|
| 1. | 改善すべき問題点が明確になる | 改善すべき問題点が評点と評価所見により具体的に示されるので、病院の現状を客観的に把握できる。 |
| 2. | 評価を受けるための準備が改善のきっかけとなる | 訪問審査に向けた準備を進めることそのものが、医療の質向上とサービスの改善につながる。 |
| 3. | 効果的で具体的な改善目標が設定できる | |
| 4. | 職員の自覚により院内の改善意欲が向上する | 第3者から指摘されることにより問題点について共通した認識をもつことができ、職員の改善意欲が向上して主体的な取り組みが期待できる。 |
| 5. | 改善に向けて的確な取り組みが可能となる | 審査結果報告書には問題点が指摘されるとともに、その改善の方向も示される。 |
| 6. | 改善の成果を内外に示して医療への信頼を高める | 成果を上げている病院には認定証が発行される。それを院内に掲示し、また内外に広報することにより、医療に対する信頼を向上させることができる。 |
◎広告規制緩和と病院機能評価
さて、日本医療機能評価機構は、この病院機能評価(および認定証発行)を病院のランク付けを行うものではないと強調している。しかし、患者からすれば、この病院機能評価の結果は受診する病院を決める(選別する)ための判断材料として大いに興味のあるところだろうと思われる。
じじつ、今年予定されている医療法改訂にともなう医療機関における広告規制緩和では、この日本医療機能評価機構の評価結果を広告可能事項とする方向で議論が進んでいる。
以上ふまえると、病院機能評価の受審を、病院の「生き残り策」として選択する医療機関が今後ますます増えていく事が予想されるのである。
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