日精とは、菊のことである。「菊づくり」でもよかったのだが、ちょっと知ったかぶり
をしてみた。菊を育てるのは家人であるが、もうかれこれ十数年の経験がある。大輪の
花を咲かせるため、毎日精を出して菊の世話をしている。三本仕立てというのだそうだ
が、屋上での栽培は環境が悪い悪いとぼやきながらも、菊作りに精出している。その姿
を見ていると、「菊」よりも「日精」がふさわしいような気がしてきた次第である。
菊根分け努めて明日の空広き
菊を殖やすには、根分けと挿芽との二つの方法がある。根分けは、早春の頃、枯れ
た古株の間から萌えだした芽を、4月中頃に細根とともに一本ずつ親根から離して
植え替えるのである。大菊は、主として挿芽によっている。挿芽は、5月上旬から
6月中旬までに行う。俳句の句意、菊作りでいえば、今日しておかねばならぬこと
はきちんとしておく。やるべき事をしておけば必ず結果がでるものだよ。
観察開始 2003,6,15
開花まで続くかな。
![]() |
![]() |
![]() |
記 録
6月15日
6月30日
7月8日
7月11日
大きい鉢に替えた。
7月12日
支柱を立てた。
7月28日
随分、伸びた。
7月28日
10鉢、並んだ。
☆ 8月8日、台風10号のため朝から雨になっている。菊の鉢を屋内に取り込んだ。
☆ 天候不順で日射量は少ないようだが、草丈はぐんぐん伸びている。
☆ 8月後半から,暑い日がつづく。水のやり具合を加減したり害虫駆除の薬を撒い
たり、いつも注意して菊の状態を見ている。
☆ 菊のことで思い出というか心に残っていることがある。家人が登山で留守の時
だけ水やりをしていたのだが、何年かまえのこと。ふと家人がわき芽をかいで
いたのを思い出し親切心?で手伝っているつもりで、てっぺんの芽までかいで
しまったことがある。帰宅した家人に不適切な処置だったことは言われたが、
かくべつに怒っている様子をみせなかったことである。その後、新芽がでるの
を待ち花を咲かせてくれたのには頭がさがる思いであった。
8月20日
10月 1日
10月 1日
菊作り今日の機嫌を伺えり
異常に暑かった夏も終わり、菊も随分大きくなった。よく見ると菊の先には、蕾
らしきものが見えるようになっている。風が吹く日には、鉢が倒れないようにと
寄せて並べたり、台風の日には家の中に取り込んだり、葉がすこし黄色がかった
ら水のやりすぎかと加減したり、毎日毎日菊の手入れをしている様子は、丁度、
菊のご機嫌をお伺いしているようだ。
10月22日
10月29日
10月29日
10月29日
☆ 蕾にも、それぞれ特徴がでてきた。
☆ 今日は、久しぶりに気持ちのよい晴天だ。菊を見に、屋上へ上がって行った。
わが家の菊は、今をさかりと咲きほこっている。すがすがしい菊の香り。
11月12日
11月12日
屋上からの風景
菊の香や丹精の日々蔵したる
菊の鉢のそばに立っていると、清々しい菊の香がたちこめていて気持ちがよい。
菊花展賞なき鉢も匂いけり
☆ 今年は天候不順であったけれども、菊は美しく咲いた。屋上での栽培だが、
季節はずれの蝶が飛んできたり、また蜻蛉も来て菊に挨拶をして行った。私も
いつもの年より菊に強く関心をもって楽しく観察やら撮影ができてよかった。
☆ 菊の始末をした後
の様子。茎を刈っ
た後に芽が出てき
ている。
☆ 以上で「日精」菊
の観察記録を、終
わります。見てく
ださった方、あり
がとうございまし
た。
11月28日
11月28日