これからの愛媛県人権教育協議会の取組

 「愛媛県人権教育協議会(略称 愛媛県人教)」は、1954(昭和29)年12月5日に結成された「愛媛県同和教育協議会」を母体としています。
 本会は、一貫して「差別の現実から深く学ぶ」ことを原点とし、子どもたちや保護者・地域の人々のくらしを見つめ、その願いを受けとめながら、 多くの実践を積みあげてきました。
 「差別の現実から深く学ぶ」ことは、部落差別をはじめ、すべての差別問題と自己とのかかわりを明らかにしていく営みであり、差別の克服を「思 いやり」や「心がけ」だけの問題ではなく、自己の変革をともなう実践課題としていくこととして、大切にしてきました。

 これは、同和教育の最も大きな財産の一つであり、これからも教育、啓発実践の基本姿勢として堅持していきたいものです。
 時代の変化に伴い、福祉・環境・国際理解などにかかわる新たな人権問題が生起してまいりました。この新たな課題を解決するためには、世界の人 権教育の成果を積極的に取り入れ、同和教育の成果と結びつけることによって、本県の人権教育の更なる充実を図る必要があります。
 本会は、これまでの実績を基に、本県における人権教育の中核的な推進機関として、真に人権尊重の精神が、県民一人ひとりに根付いた社会の形成 に寄与していきたいと決意を新たにしております。
 なお、1972(昭和47)年、打ち出された愛媛方式「対話と協調」「行政と共闘」「教育との連帯」は、全国に誇り得る指標として、今後も県民総ぐ るみで取組を進めたいものです。