「香川の食を考える会」平成24年度第2回研究会報告
   高松市中央卸売市場見学

目的 本会会員を対象に高松市中央卸売市場(魚市場・青果市場)の見学研修及び香川県産品を
材料に用いた朝食を試食する。
会場 高松市中央卸売市場(高松市瀬戸内町30−5)
集合場所・集合時間 香川県魚市場守衛室前 午前6時
日時 平成24年9月29日(土)6:00〜8:00
日程 6:00〜6:15 受付
6:10〜7:00 見学・講義 香川県魚市場会長 山本啓一 氏 外
7:15〜7:50 朝食 香川県魚市場 樋口美佐子氏
8:00〜 解散 
市場開放(会員各自自由解散)鮮魚、青果、花卉などを自由に買い物

陽がまだ明けきらぬ6時前、魚市場の正門は明るいライトに照らされ業者の車が次々に入り活気づいている。
会員たちが集合すると山本啓一氏の案内で市場を見学する。
瀬戸内海で獲れた魚が所狭しと並び、威勢の良い声で競が始まる。阿吽の呼吸で競り落とされる。
矢継ぎ早に次々と競は続く。オリンピックの短距離競走を観戦しているようだ。
上限の金額から値を下げていく競は全国では珍しいそうだ。買付た人と落札金額を記入するのは
熟練者でないとできないそうだ。


瀬戸内海以外の魚介類もたくさん入っている。東北三陸地方から送られてきた鰹は放射能検査済のシールが貼ってある。
北海道からきたサンマは青い目と銀色の体を氷からのぞかせ今にも飛び出しそうな勢いである。
外国からの魚も興味深い。韓国の魚は背開きされて送られてくる。ノールウェイからきたサーモンは空輸で3日。
巨大なマグロは1本なんとウン十万円。スーパで2〜3cmの厚さの切り身を見ているのとは大違い。どれもぴちぴち。
巨大魚に目を奪われている足元にはあのブランド魚「オリーブハマチ」と「ぶり」が無造作に転がっている。
魚、魚、魚、魚、・・・・・・。右も左も魚、魚、・・・。なんとも浦島太郎の心境。

一匹ものばかりでなくマグロの切り身、はぎは皮を剥いでいる。生簀から取り出され跳ね返っている鯛の神経を
とり、鮮度を保てる工夫もなされている。2階の大きな生簀にはあなごがうじゃうじゃ、威勢が良すぎて生簀から
飛び出すのでネットにいれている。まるで生き魚のマンションである。

元気に働く市場の人たちと威勢の良い魚たちをまるごと見て眠気眼の私はすっかり目覚めた。
会員の方が用意して下さった魚づくしの朝食を頂く。魚の煮付け、海老の天ぷら、オリーブハマチの刺身、
わかめの味噌汁、ごはん。豪華な朝食でした。
帰る頃には陽もすっかり昇りあの魚たちを運んできた漁船が錨をおろし休息していた。