平成24年度「香川の食を考える会」総会・第1回研究会報告
1.目的 総会及び「香川の食の特色」について研修を行う。
2.日時 2012年6月23日(土) 9:15〜12:20
3.会場 高松市中央卸売市場管理事務所5F会議室(高松市瀬戸内町30-5)
4..内容 司会進行 (社)香川県水産振興会 田矢篤史氏
(1) | 総会 9時15分から10時 | ||||
@ | 来賓祝辞 香川県魚市場 (株) 山本敬之 社長 | ||||
今年はサワラが豊漁であったので市場に安く提供できている。昔サワラは、香川県の春の主力魚であった。 以前は、田植えの前に各家庭でサワラを1本購入していろいろに料理して香川の食文化に貢献していた。 しかし、公害や赤潮などが原因でサワラは激減した。これにたいして、香川県だけでなく瀬戸内海に面する全県が対策を講じ、種苗保存や海をきれいにすること、また、従来から行っていた秋のサワラ漁を止めた結果10年ぶりに今年から再開されることになった。この取り組み方は全国のモデルケースになっている。 香川県は海に面しており多種類の魚の宝庫である。6月はスズキ、7月はマナガツオが楽しめる。 毎週金曜日NHKで放映されている「エブリフライデイ」の第2週目において、香川県のその月の旬の魚と料理方法を紹介しているので視聴してほしい。また、6月23日朝6時から、西日本放送で「サワラ漁獲の10年の取り組み」が放映された。 今年度の「香川の食を考える会」第2回研究会では市場見学や旬の魚料理の試食、市場開放を行うので新鮮な食品を購入することができる。 |
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A | 会長挨拶 宮城公子会長 | ||||
昨年の第1回研究会で会の終了時間を早めて欲しいとのご意見があり30分ほど短縮して、今回は計画をしました。 また、研究会の会場をもっと交通の便利な所にとのご意見もあるが、会場費のこともあり従来通りで行いたい。今回の会場である高松市中央卸売市場管理事務所会議室へはJR高徳線にて昭和町で降りると徒歩7〜8分である。 会報への投稿にについて、会員の皆様の協力をお願いしたい。 |
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B | 総会 司会進行 真鍋正敏 氏 | ||||
(ア)、事業報告 宮城会長、 (イ)、会計報告 樋口美佐子 氏、( ウ)、監査報告 頼富百合子 氏 (エ)、今年度事業計画 宮城会長、 (オ)、予算案 樋口美佐子 氏 (カ)役員について 宮城会長 |
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(2) | 第1回研究会 10時10分から12時20分 | ||||
@ | 講演 「食糧自給率と日本型食生活について」 講師 中国四国農政局高松地域センター 総括管理官 阿部 肇 氏 |
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食糧自給率、昭和40年度・55年度・平成22年度食事内容、各食糧消費の変化、外国に頼っている日本人の食べ物、主要農産物の国別輸入割合、国内生産の状況、米の価格と所得の推移、過疎地域の集落の状況、外国と日本の食糧事情の比較、世界の食糧事情、中国の食糧需要、農業生産の不安定化、日本人の3大死因、生活習慣病の原因、メタボリックシンドロームの現状、PFCバランス、食事に含まれる油の量、日本型食生活について 以上をパワーポイントを用いての講演であった。これらの詳細な内容は会報「香川の食」第10号に掲載予定。 |
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A | アンケート報告 「食事のとり方について」 犬飼直美 氏 | ||||
食事をとる時間、主食・主菜・副菜の揃え方と配膳の仕方、昨日食べたもの、食事について日ごろ思っていること などを県内の成人と若者を対象にしたアンケート結果と考察についての報告があった。 これらの詳細な内容は会報「香川の食」第10号に掲載予定。 |
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B | フリ−トーク 司会進行 高嶋タカ子 副会長、記録 藤原留美 氏 | ||||
高嶋タカ子氏より 「香川の食を考える会」が発足してから21年目となり会報「香川の食」の発刊が9号目となった。発足して間もないころに高知県の「食の会」との会合を香川県で実施したことがある。この時の高知県のメンバーは専門家ばかりであった。香川県の場合は、多様な分野で食に関心のある方々が会員になっている裾野の広い構成であるということが発足以来の特色である。 これからもより良い会にしてゆくための対策等について会員皆様の積極的なご意見を頂戴したい。 参加会員を指名してのフリートーク形式で行いたい。(発表者への高嶋氏のコメントは★印、発表者は●印で記入) |
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●食の安全性について関心をもっている。原発事故の影響もあり、最近は国産品に対する不安を感じている。 ★食品表示を十分理解して重要視したい。 ●国が示す食糧自給率と実際の食生活には、かなり解離があると思う。例えば、米は人用にはほぼ国産100%であり、飼料用を含むと97%となっている。大豆については、油用は外国産であり、豆腐や味噌には国産大豆が多いのではないか。香川特産のうどんは中力粉であり、北海道の小麦と香川産小麦、そしてオーストリア産小麦である。 ★本会には地産地消に関心がある人が多いので、今後、国産の農産物についての知識や情報交換も行いたい。 ●家庭内自給率を高めるために家庭菜園を頑張っている。都市と地方では、食糧の自給率が違うのではないか。野菜栽培はキットでも体験できるようになっている。 ●子供たちに郷土料理を体験して味わう会を実施するとよい。孫の要望で、誕生日に子供用包丁をプレゼントしたら喜んで使っている。 ●国産農産物は本当に安心して食べられるのか。日本は農薬使用量が世界1だとも聞く。売られている野菜は虫食い一つもない。虫の付きにくい有機栽培方法開発して生産しているところもあるというが。 ●中国では、国外に輸出するものと自家用とは分けて栽培している。国産農産物について、農薬使用の安全性をもっとPRしないと消費者は誤解する。 ★本会で農薬と安全性についての勉強会をしてはどうか。 ●本会に入会したきっかけは、調理などの物作りに興味があったから。社会情勢はどんどん変わっていくので本会と共に学んでいきたい。産地見学にも参加したい。 ●以前は90%を超えていた魚の自給率が今は62%である。アジはオランダ産、ウナギは台湾や中国が増えている。スーパの魚部門は不採算部門になっており、外国産を店頭に並べて形を保っているところもある。香川産の魚は、少量多種なので数がそろわないとか小型魚が多いなどスーパでは扱い難いと言われる。しかし、香川県産は価格が安いし、天然のものは安全であるというメlリットがある。香川県民は香川で獲れた魚を食べる努力をすれば、地域水産業の活性化にも繋がっていくと思う。 ●本会での調理実習が魅力的。フリ−トークで他の会員の意見が聞けるのもよい。スーパーで購入するときは、産地を確認している。 ★調理をしてみんなで食べることは、人との繋がり、命の尊さを感じるよい機会である。 ●6月30日10時から「シニアライフ応援フェスタ」を観音寺市民会館で行う。食に関する展示、実習などを行うのでお訪ね下さい。香川の食文化博士の講座で、この会のことを知り入会してよかったです。 ●観音寺市で開催されたイリコの料理講習会に参加した時のレポートを会報に載せている。各地域でイベントや講座を開催したり参加した場合は、そのレポートを「香川の食」の原稿として届けてほしい。 ★いろいろのことを踏まえて、皆様のご要望に添えるように「香川の食を考える会」の役員・執行部として今後も努力していきたい。 |