2014年度研究会報告
1.総会・第1回研究会 平成26年6月21日(土)
会場 高松市中央卸売市場管理事務所会議室(高松市瀬戸内町30-5)
内容 総会及び講演会等
・講義「お魚一匹食べよう伝道師の活動状況について」
講師 香川県農政水産部水産課 課長補佐 竹森氏
・講演「よくわかる食品と環境安全」
講師 中国四国農政局高松地域センター 総括農畜産安全管理官 國米恒宏氏
・アンケート報告 「魚について」 犬飼直美氏
(1) | 総会 9時20分から9時50分 | |||
@ | 来賓祝辞 香川県魚市場 (株) 山本啓之 社長 | |||
昨年度「お魚一匹食べよう伝道師」育成活動ありがとうございます。お魚を食べるのが当たり前であったが、スーパで魚1匹ものが売れてい。切り身をサバだと思っている人さえいる。香川県は小魚の産地でエビ、タコ、イカ、などなど小魚を食べる風習がある。この風習を廃れさせないためにも「お魚一匹食べよう伝道師」育成活動はありがたい事業です。香川の和食には魚だけでなく香川の野菜もある。いろいろ協力して香川の食文化を守り、発展させたい。 | ||||
A | 会長挨拶 宮城公子会長 | |||
昨年度「お魚一匹食べよう伝道師」の育成委託事業を受けて20名の伝道師が資格取得しました。会報11号に魚関係の内容が半分以上記載されています。ゆっくりと会報にお目通しをしてください。 農林水産省が出している「和食は文化です」のパンフレットの中に「和食」の年表が載っています。とても良い資料ですのでインターネットで 農水省 食文化 で検索して下さいhttp://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/index.html 今年度は4回の事業を計画しております。 |
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B | 総会 司会進行 田矢篤史 氏 | |||
(ア)、事業報告 宮城会長、 (イ)、会計報告 樋口美佐子 氏、( ウ)、監査報告 頼富百合子 氏 (エ)、今年度事業計画 宮城会長、 (オ)、予算案 樋口美佐子 氏 (カ)役員について 宮城会長 |
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(2) | 第1回研究会 9時30分から11時40分 | |||
@ | 講義「お魚一匹食べよう伝道師の活動について」 講師 香川県農政水産部水産課 課長補佐 竹森弘征 氏 |
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2014年5月25日四国新聞の「ういラブかがわ」コーナに「魚をまるごと味わおう」として本会の活動が紹介された。香川県民の魚介類の摂取量は減少傾向にあり、特に若年層の魚離れが発端となっている。2006年度を境に魚より肉の摂取量が増えている。 全国的にも厚生労働省の「国民健康・栄養調査報告書」によると、魚介類の摂取量は平成13年度以降、減少傾向にある一方で、肉類の摂取量は横ばいから増加、平成18年度からは肉類が上回り年々その差は大きくなっている。 香川は瀬戸内海の魚介類が水揚げされる港と生活の場が近く魚の消費に恵まれた環境であったが、このままでは水産物の消費は減少する。魚は健康にもよい。香川県ではこれまで食育教室を年15,16回開催していた。講師を増やす対策を実施する。 |
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瀬戸内海には魚の種類が多い。季節ごとに旬の美味しい小魚が多い。魚離れの一因に骨があり食べにくいこともある。加工しないと売れない。レトルトのサバの味噌煮などが出ている。骨がないから食べやすいが地産地消には結びつかない。本会で20名の方が魚の伝道師となった。伝道師が講師役となり、幼児や小学生、その保護者を対象に一人が1か所で食育教室を開催していただきたい。 食育教育実施の手続き、報告等についての詳細は下記。 「香川の食を考える会」 高松市瀬戸内町30-5 香川県魚市場(株)内 担当 樋口 090-7143-6244 水産食育教室事業の担当課 香川県水産課 担当 村尾 087-832-3471 |
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A | アンケート報告 「魚について」 犬飼直美氏 | |||
1.実施期間 平成25年9月〜10月 2.対象 小学校6年生(11歳、12歳) 100人 (男性50人、女性50人) 高校1年生 (15歳、16歳) 82人 (男性45人 女性37人) 成人 (25歳から80歳 100人 (男性33人、女性67人) |
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3.内容 (1)魚を食べるのが好きですか (2)魚料理について (3)魚をどのくらい食べますか (4)知っている水産物、食べたことがある魚 (5)新鮮な魚はどこで見分けるか (6)郷土料理、行事食で食べられている魚料理 (7)魚について、料理や食べ方、関心のあること (4)考察 平成17年度のアンケート結果と比較検討。詳細な報告・考察は「香川の食を考える会」会報11号 |
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B | 講演「よくわかる食品安全」 講師 中国四国農政局高松地域センター 総括農畜産安全管理官 宮内敬介氏 |
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(1)「食の安全」と「食品の安全」 「食の安全」とは・食糧の確保(飢えないこと) ・食事のバランス(健康な食生活) 「食品の安全」とはその他(異物混入) (2)一番大切なのは飢えないこと ・世界の栄養不足人口は8憶7000万人 ・世界の人口は1950年25億人、2000年61億人、2030年84億人推定、2050年95億人推定 ・日本の食糧自給率 39% フランス 121%、アメリカ130%、イギリス65% |
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(3)食事のバランス 生活習慣病と食事のバランスは密接な関係があります。 日本人の3大死因は癌、心疾患、肺炎 (4)食品の安全、食品に関する不安(食品事故・事件) ・食中毒(お157、ノロウイルス)に対する不安 ・化学物質に対する不安(食品添加物、残留農薬9 ・新技術・未知の病気に対する不安(遺伝子組み換え食品、BSE、鳥インフルエンザ) ・流通にかかわる不安(インターネット販売、大量流通、大量消費、大規模被害9 (5)食品の安全とは・・・予期された方法や意図された方法で作ったり食べた場合、それを食べた人に被害を与えない保証・・ (6)食品について正しく知ろう 食品自体に有害な成分を含んでいることがある。ジャガイモにはソラニン、トマトにはトマチン (7)生きていくのに必要なものであっても過剰摂取で毒にもなる。 ビタミンA:吐き気、頭痛。鉄分:便秘、胃腸障害。塩:高血圧、腎疾患 (8)人(体質、体力)によって危険が増大するものがある。 アレルギー物質表示義務付けされたもの:エビ、カニ、卵、小麦、そば、落花生。その他20品目についても表示を推奨 食中毒は老人や子供は症状が重くなる場合がある。 (9)食品の汚染 ・生産、流通、加工、消費段階で汚染される ・農薬、食品添加物、カビなど有害微生物 (10)食品に対する正しい知識 ・どのような物質・食品も健康に悪影響を及ぼす恐れがある。 ・健康に影響が出るか否かは体に吸収される量とそれぞれの毒性による。同じ食品でも摂取すっる人により、健康への影響は異なる (11)食品安全に関する科学的な考え方 ・危害要因:健康に悪影響をもたらす可能性がある原因物質。 ・リスク:健康に悪影響を及ぼす可能性とその程度」(摂取量、吸収量、体質、体重、生産、加工、流通等の管理方法 (12)安全性の科学的評価、急性毒性の評価 (13)慢性毒性の評価(一生食べ続けたときの影響) ・農薬・食品添加物の基準、食品添加物の使用基準は、残留農薬基準は食品ごとに、1日許容摂取量以下となるように設定されている。 (14)リスク低減のための仕組み ・生産から消費までの対策 ・リスクは科学的に評価、・輿望の観点・関係者の意見を反映 (15)食品の「安心」、「安全」 安心=安全ではない 安全は科学的評価(客観的)で決定し、さらに行政食品事業者の誠実な姿勢と真剣な取り組みと消費者に十分な情報を提供することで 消費者に安心を与える(心理的な判断) |