季節の郷土料理 初夏  2012年6月
鯵は、初夏から秋にかけて瀬戸内海に入り込み、秋には15cmほどになる。
鯵は4月から7月にかけて産卵のために浅いところによく集まるのでこの時期が旬であるとか
9月から11月の頃の味がよいので旬とも言われ、両方の時期ともに瀬戸内海で誇れる魚である。。

鯵の三杯酢
材料(4人分)
 小鯵 200g、とうがらし 小1本、
 三杯酢・・・・酢 100cc(1/2カップ)、砂糖 60(1/2カップ)  醤油 30cc(大さじ2)
作り方
@ 三杯酢を作り、小口切りのとうがらしを入れる。
A 鯵のぜいごと内臓を取り除いて洗う。
B 鯵を焦げ目がつく程度に焼いて熱いうちに三杯酢に漬ける。1日位漬けこむと味がよくなる。
鯵の一夜干し
材料
 鯵 適当、塩水 3〜5%の濃度 適量
作り方
@ 鯵のえらを取り、腹側から背骨に沿って頭まで切り開く(腹開)
内臓を取り出してよく洗い塩水に30分つける。
A 鯵の表面の水分をよくふき取る。皿の上にペーパを敷きその上に餅網を置いて鯵を並べて冷蔵庫に一晩おく。または、ネットの中に入れて、風通しの良いところで日光に当て4〜5時間干す。表面が乾く程度がよい。冷蔵庫で保存する。
鯵のエスカベージュ
材料(4人分)
 鯵 400g、塩 4g、こしょう 少々、小麦粉 40g、揚げ油 適量
 ソース・・・玉ねぎ 50g、酢 40cc、塩 4g、
 プチトマト 8個、 パセリ 少々、レモンの皮細切り 
作り方
@ 鯵は3枚におろして塩、コショウをして20分置く。
A 玉ねぎを薄切りにして塩と酢を混ぜた中に漬けておく。
B @の鯵に小麦粉をまぶして、180℃の油で揚げる。すぐにAに漬けこむ。12時間ぐらい漬けるとおいしくなる。
C 器にBを置き、トマトとパセリとレモンの皮を飾る。

いかなごは成長が早く、1年で13cm、3,4年で20cmにもなる。
低水温に適しており、水温が高くなると砂に潜りこみ夏眠する。
瀬戸内海で春を告げる小さな透明感のある新子は2月から4月にかけて船曳網で漁獲される。。

いかなごとわかめのすまし汁

 材料分量(4人分)
生いかなご(小さめ) 120g
乾燥わかめ 4g、 こんぶ 8g、
細ねぎ 少々、食塩 6g(小さじ1強)、醤油 4cc(小さじ1弱)
水 800cc(4カップ)

つくり方

@ こんぶでだしをとる。(鍋に定量の水を入れて、こんぶに切り込みを入れて30分おき、火にかけて
沸騰したら火を止めて上澄み液をとる。取り出したこんぶは佃煮やかき揚に利用するとよい)
A いかなごを大きめのざるに入れて、水をかけてさっと洗う。
B わかめは2cmぐらいの角切りにして水に戻しておく。細ねぎは小口切りにする。
C @を沸騰させ調味した中に、Aのいかなごを折れないようにフライ返しなどですくって入れる。
いかなごが煮えたらBを加える。

いかなごのかき揚   

 材料分量(4人分)
いかなご(生でも加熱したものでもよい) 140g
にんじん 80g、菜の花の芯 60g
小麦粉 適量、 タンサン 少々
大根おろし 適量
天つゆ みりん 40cc、醤油 40cc、 だし 80cc
揚げ油 適量

つくり方

@ にんじんは3〜4cmの千切り、菜の花の芯は3〜4cmの長さに切る。
A 小麦粉にタンサンを少量入れて水で溶く。タンサンが多いと味が悪くなる。
B @にAを加えて混ぜ合わせた中にいかなごを加えて、いかなごが折れないようにそっと混ぜる。
C Bを大きめのスプーンですくって、170℃の油で揚げる。
D 大根おろしと天つゆを添える。
いかなごが折れないように小麦粉をまぶして油で空揚げにしてもよい

いかなごの飴煮   

 材料分量
いかなご 500g みりん 75っc
しょうが 25g ざらめ 150g
醤油 100っc(カップ1/2) 25っc

つくり方

@ しょうがを千切りにする。
A アルミホイルに箸で穴を開けて落としぶたを作る。
B 鍋に調味料と@を加え、沸騰したらいかなごを振り入れる。
C 落としぶたをして強火で煮立て、泡がまんべんなくかぶる程度の火加減で煮る。
煮出し汁が減りだしたら火を弱め、汁気がなくなるまで煮詰める。煮るときは箸でかき混ぜないようにする。
D ざるに広げて冷ます。
応用 出来上がりにごまやケシの実をまぶしてもよい。
備考 春になると瀬戸内海ではいかなごがたくさん獲れる。2,3月頃の親いかなごから4,5月頃の子いかなご
(わかな)と4ヶ月間で獲れるいかなごの大きさや味は次々と変化する。
 兵庫県では、いかなごの飴煮の煮上がった状態が古釘のように見えることから「いかなごのくぎ煮」といわれている。香川県では生のいかなごより茹でたいかなごが市販さ