私の回想録
  第21回     石鯛

子供の頃から川へ釣りにはよく行来ました
雨が上がり少し川の水が濁るとよく

釣れるのです、
1〜2km 川の下流まで

釣りに行き小さなバケツに
釣れた魚を

入れて持ち帰り家の前の川へ放して

やるのです、
釣れた魚を食べたりはしませんでした、
皆がそれの繰り返しをするため付近の川にはだんだんと魚が増えて行きました

そして自分の子供達にもそのように教えました、
大きな魚を釣ってくると川で泳いでいるその魚を見て自慢したものでした、

しかし海での釣りは行ったことがありませんでした、
中学校へ行くようになり1年生の秋 父が初めて海釣りにつれて行ってくれた
のでした、
今のように釣竿も立派な物ではありません、
山で竹を切って来
てこれをたき火であぶり曲りを直して釣竿に仕上げるのです
又えさも近くの川で 夜 たいまつをつけて  たまあみで子えびをすくうのです
それをかごに入れて川につけておいてこれを
餌に持って行くのでした、
私の地域は船で行かなくても大変良い釣り場がありますそしてその頃は魚も
沢山いたのでした、
磯に着いて私の釣竿に先に 仕掛けをつけてくれて私は何気なく釣り糸を垂れ
ていたのです、

父は準備中だったのですが 突然ウキが引き込まれたのです、
驚いて竿を引くとかかってきたのです、釣竿が大きく曲がりました、今のように
リールなどありません
必死で対応してそのうち父がたまあみですくい上げてくれて大きな石鯛をしとめたのです、
緊張で手足が震えました、そしてしばらくは興奮が収まりませんでした
更にアイ、グレ、等良く釣れてその日は思いがけず大漁になったのでした、
川の釣りと違って実に豪快で迫力がありこの時から私
の好奇心が釣りに傾い
て行ったのです、
そして時々海釣りに行くようになりました、
話は現在になりますが私たちの村の人達はほとんどの人達が釣り好き

なのです、会合のときは必ず釣りの話がはずみます、
私もたまには行きますが仕事の関係上家内に店をまかせて 釣りにゆくわけ

にも行かずなかなか実現しません
、、毎週終末になると京阪神から大勢の
釣り客がやってきます、
それをながめながら思うのですがいつか商売を止めたとき思う存分につりをし

てみたいと思うのです、
広大な海を眺めながらすべてを忘れて童心に返って

みたい、
それが私の夢です、それが最高の贅沢のような気がします、

 

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