第36回 浜辺の生活
小さな子供の頃のことでも
心に残った事はいつまでも
覚えているものです
戦争が終わったのは 私が
まだ2歳になる少し前の
ことでした、
終戦と共に食料難の時代
となり 食料と共に調味料
の塩が不足したのです、
そこで村のほとんどの人達
が山を越えた明丸海岸の
浜へ出かけて行きそこに
住まいをして 塩炊きと言っ
て大きな鉄板で海水を炊き
塩の製造を始めたのです、
我が家も山の木で炭を焼き
その残りの木で塩炊きを
したのです、
祖父母が家を守り 若い人達はそれに専念したのでした、
そして海岸には塩炊きの小屋がずらりと並んだのです、
我が家ともう1軒がいた
東の海岸
ほとんどの村人達が
集まった 明丸海岸