第6回 改造拳銃ブーム、中学2年生の頃の事です、なぜか私の家には猟銃がありました、しかし引き金には固く封印されていて使えませんでしたがケースとか
散弾だとか]火薬などが沢山ありました、それにヒントを得て改造ピストルを作ってみることにしたのです、当時
はおもちゃでもプラスチックが無くて全部鉄製でした、そこで祭りとか運動会などに売りに来る店で100連発と言うおもちゃ
のピストルを買いました、それは小さな巻いた紙玉に100発くらいの玉がしかけられていて次々
パンパンと鳴るのです、うまい具合にその破裂するところに小さな穴
が開いているのです、
それに直径1、5cmくらい 長さ14〜15cmの銅管を取り付けるので
すが 私はラジオ少年でしたのでハンダ付けは得意でした、ピストルと銅管をていねいにペーパーやすりで 磨いてペーストを付
けて頑丈にハンダ付けをします、ただそれだけの工作なのですが火薬を使うためケガでもすると大変な
ので細心の配慮をしました、そしてその筒に火薬を詰めて、散弾を入
れ、最後に紙を丸めて詰め込んで仕上がりである、早速テストをしてみたのです、引き金を引くと紙玉が破裂しそれが小さな穴から火薬に引火してパー
ンと散弾が飛びました、成功である、翌日学校へ持って行き昼休みに皆を集めて試し撃ちをしたのでした、パーンと言う音と共に工作室の1cm位の厚みのしとみ板に玉が突き
抜け穴が空いたのである、 うおー、すごい 一同 目を見張ったので
した、それからというもの 俺にも作ってくれ、100連発を買って来るから僕
にも、と次々と ピストルの注文が刹倒したのである、それからしばらくの間私はピストルの改造に追われました、子供たちは学生服の内ポケツトに弾を込めたピストルを入れて通学す
るようになりました、大変危ない話である、散弾は町の金物やさんで
いくらでも購入できるが火薬は私が皆に分けてやりました、ある時 理科の先生が おい秋山 いつぺん鉄砲貸してくれ、と言うのである、はい、と言うことで先生一晩持って帰りましたが次の
日なにも言わずに返してくれました、
今の時代ですと大変です ピストルは取り上げられるは 親達まで呼
びつけられたでしょうしかし当時の中学校の先生や親達は誰も注意しませんでしただがその分私たちも十分注意したように思います、ピストルも1ヶ月あまりの間に20数丁作りましたが幸い事故も無くやが
て ブームも去りました、しかし私は満足しませんでした、その頃我が家に電気屋さんが工事に来ていました、そして屋内配線に使う鉄管に目が止まったのです、これを電気屋さんに1mくらいに切ってもらい、これの中を棒やすりで
削り、猟銃のケースが入るように仕上げこれを利用して猟銃を作った
のです、 これに猟銃と同じ仕掛けで散弾を込め電線のすずめを撃ち
落としました。
これで私も満足してその後銃を持つことは止めましたが今思うと昔の人たちは実におおらかであったような気がします、
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