私の回想録

小使い

お金は考えて使うのと 何気なく使うのでは大きな違いあります、
私がお金について一番苦労したのは30歳のときでした、
それまでは余り気にせず使っていましたが 事業のゆきずまりと多額の借金でどうにもならなくなりました、
借金といっても生活費の借金ではありません、農業の設備投資のための借入金でした、
借入金の返済時期が丁度石油ショックと重なり 資材の高騰 製品の低価格とどうにもならなくなってしまったのです、
それからの3年間は 家内にも 子供達にも大変な迷惑をかける結果になったのです、
しかしそれから 商売に出るようになり運良く3年間で何とか借金を返すことが出来ましたが、この間 酒も一切飲みませんでした、
そして この3年間に 私も 家内もお金に対する考え方が大きく変わったのです、
借金は絶対するものでない、借りたお金は必ず返さなければならない、返すときは借りる時の何倍もの苦しみが伴うのです、
100円の買物をするのにも必要なものか 買わなくてもことの足りるものか 考えて買うようになったのです

やがて商売に出るようになると 毎日お金が入って来るようになりました、
寝室に手提げ金庫をひとつ置いておき これに1日の売り上げを毎日入れておくのです、そして翌日はこの中からつり銭を出して商売に出て行くのです、
私も 家内も必要なお金はそこから適当に持って行きます、
お互いに金銭感覚は信頼していましたから干渉はしませんでした、
宴会があったり 旅行があると必要なだけもって行き 帰って来て残ったお金はまたもとの金庫に戻しておくのです、
小ずかいなどもらったこともないし与えたこともありません、

30歳後半になるとお金もある程度余裕が出来てきました、
しかし 過去の経験からして 買物は決して贅沢はしませんでした、
100円ショップの商品も有効に利用して 食費も出来るだけ安いものを有効利用してお金は大切にしました、
やがて 店を始めると今度は私の売り上げとともに 店の売り上げも金庫に入れて 一週間たつと其の中から30〜40万持って仕入れに行くのです、残ったお金は家内が貯金に持って行くのでした、
それでも 日常の買物は出来るだけ節約して行きました、
しかしそんな生活の中でも年に1度だけ贅沢をさせてもらったのです
それは 何か5〜6万から30万円くらいの高価なものをひとつだけ買ってもらうのです、
其のときだけは無理をして 1ランク上のものを買うのです、
30年の間に 無線機も3台、パソコンも3台、ギター3本、ギターアンプ、カラオケデッキ、アンテナ、デジカメ3台、キーボード他 いろんなものを買いました、そして買ったが最後擦り切れるまで使うのです、
それは私の人生にも大きくプラスになりました、

そして 其のほとんどが残っています、それで私の部屋は今でも機械でいっぱいです、
其のひとつひとつに思い出があります、
そして私も 家内も旅行にも良く行きました、そして家を建てるときも家内は 私も驚くほど思い切りよくお金を使いました、
大工さんがこうすればいいと言うと ハイ、 そしてさらにこれもいいですよと言うと分かりました、、、と見積もりよりも1千万も余分にお金をかけたのです、生きたお金と言うか それが後で大きく生きてきたのでした、
お金は使い方によって大きく生きてきます、
今でも お金は大切に そしてこれからも価値のある使い方をして
行きたいと思っています、

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