Field report


玉川ダム 12月23日(日)雨あがり曇り

年末恒例の大会・・・四国内のバス釣りチーム最強を決める対抗戦に参加するため愛媛県の玉川ダムを訪れた。

(画像はJIJIの所属するアルティメイトワールドR11店チーム)

 ボーター > 江崎プロ  多田プロ  田渕プロ  JIJI

ノンボーター> 高畠選手  水田選手  西川選手  合田プロ

各チーム4艇×バス5匹の総重量で勝敗を決めるルール・・・我々は画像の前後でペアになって挑むことになった。

開催場所となる愛媛の玉川ダムは遠いため香川県勢がほとんど釣行しないフィールドであり、完全なアウェイと言っても過言ではない不利な状況での戦いとなる。

しかし負ける訳にはいかない...そう、言葉の通り「負ける訳にはいかない」のだ。

なぜなら、最下位チームにはとんでもない罰ゲーム(お食事)が用意されているのである。

前年までは『犬缶』を食らうという猛烈なモノだったが、さすがに食の安全が叫ばれている昨今なので、今年は一応は人間様の食材を使用したモノになっているらしいが・・・やっぱ食いたくねぇ!

もちろん、四国で最強のチームという称号を獲得するために優勝を目指すのは当然であり、途中の高速道路サービスエリアで作戦会議を行なう。

配られたコピー紙には玉川ダムのマップ、そこにメンバーのプラ釣行時データや有効スポットなどが印刷されている。貴重な情報を入手して気合いも入る。

寝ぼけまなこも徐々に覚醒モードになりながら、早朝の湖畔に辿り着いた。

普段めったに会わない愛媛の面々や旧友と出会う、なんとなく懐かしい朝の光景。

ほぼ満水のスロープより準備が整ったボートから次々とランチングを行ない、簡単なミーティングのあと、いよいよ大会がスタートとなる。

私たちボートは同じアルティメイトチームの多田プロ艇と協力して、スロープにほど近い大きな岬の沖にのびるブレイク〜ディープフラットをポジション確保しながら攻めることにした。

多田プロ艇は右側から周り込むように移動し、私たちは中〜左側から外へ向かって徐々に流す。

釣りはじめて間もなく、多田プロ艇がキーパーサイズのバスをひとつ仕留める。

私たちのほうもバックシートの合田プロが明確なアタリを感じたらしい。

「よし、ここにバスは居るぞ...」

集中力をもって攻め続けていると、再び多田プロ艇のヒットシーンを目撃する。

よっしゃぁ、やっっ...たぁっ!と小声で喜びを表現する多田プロ、どうやら相当いいサイズだったらしい。

辺りに私たちのポイントへ入ってくるような他チーム艇がいないのを確認し、そろそろと近づいて情報を得る。

多田プロいわく「(ルアーも手段も昨年と)同じやわ、おんなじ」

それを聞いて俄然、バックシートの合田プロに気合いが入る。

なにせ氏は昨年の同大会でボート別の優勝ウェイトをマークしているのだ。

だが一向にアタリは訪れない、周りのボートでもヒットシーンを目撃することすら無くなっていた。

数こそ少ないが、まだ活性の残っている回遊バスに巡り会えばそこそこの個体を仕留めることが出来るはずだけど・・・

なかなか厳しい我慢大会になってきた。

ここでチームの他メンバーの状況を携帯電話かけて確認する。

情報交換のため電話するのは戦略のひとつとしてオッケー、というルールがこの大会には適用されているのだ。

下流のホットスポットを確保している田渕プロ艇は、サイズこそ小さいものの数匹キープしているとの事。

同じく下流班の江崎プロ艇のほうは大苦戦中で、私たちと同じ(釣れていない)状況だとの事。

さすがに厳しいとはいえ、これでは最下位争いから抜きん出ているとは考えられない。

だんだんと焦りの色がみえはじめる。

それでも時々、少し離れたポジションで攻めている多田プロ艇にヒットシーンが見られる。

どんなに魚影が薄いのか活性が低いのかは知ったこっちゃない!我慢して狙い続けていれば魚に出会うことは叶うかもしれない。

たった一度だけ感じたアタリ(うまく乗せられなかった)を一筋の希望に、粘ってみる。

少しだけ広範囲に探ってみようと、ちょっと下流方面のワンドの向こうにある岬へと移動してきた。

しばらく攻めていると、やや強い風が吹き出した。

ボートが流されはじめたが、それでも微妙なエレキ操作でステイさせる。

この風を避けて裏に回っていてはダメなんだ、この風を味方につけないと・・・

我慢して我慢して、粘りに粘って、ようやく結果が出る。

バックシートの合田プロが意地の一本をヒットさせ、私も手を震わせながらネットを差し出す。

決して大きいとはいえない310gフィッシュだったが、ホントに嬉しいバスとの出会いだった。

その後も同じようなポジションと、朝のうちに多田プロ艇が連発ヒットさせたブレイク周辺とを入れ替わりで巡る。

一匹でも二匹でも、釣れば釣るだけウェイトが加算されていくのだ。少しでもチームに貢献したい。

すぐに風が止んで、一時的に上がった魚の活性は再びダウン...沈黙の時間が続く。

それでも決して諦めてはいけない、ベストを...つくすんだ!

時間いっぱいまで攻め続ける。

結局そのままタイムアップを迎え、私たちはチームの足を引っぱるようなウェイトで無念のウェイイン。

ありがたいことに、私たちと同じエリアに入っていた多田プロ艇のほうが1600gフィッシュのキッカーを含めリミット達成。

下流班では田渕プロ艇が小ぶりながら数釣りを展開してウェイトを稼いできた。

おかげで何とかチームとしては2位を確保して幕を閉じた。来年こそはチームに貢献して優勝を目指せるようになりたいと誓った一日となった。


皆さんお疲れさまでした
来年も楽しく釣りしましょう!