DENON CDプレーヤー
DCD-S10VL
耳というものはだんだんと肥えてくるようだ。
初めて買ったCDプレーヤーはソニーの4万くらいのやつで当時は学生だったため
バイトしてやっとそのCDプレーヤーを買うことが出来たのだ。
それでもすごく嬉しかった。
次がパイオニアのLD&CDコンパチ機CLD-F1ときて
その次がDVDコンパチのパイオニアDVL−919(このコーナーで紹介しています)
この頃はこのクラスで十分満足していた。
で・本格的にピュアAUに足を踏み入れデノンDCD−1650SRを購入するのである。
はじめは1650SRで何ら不満は無いと思われた。
だが贅沢なものでやがて耳が肥えてくるにしたがって少しづつ不満が出はじめた。
●もう少し音に深みが欲しい・・・やはり1650SRクラスでは音が硬めで浅く感じるのだ。
●解像度ももうちょっと上げたい・・・1650SRの解像度は同価格帯ではナンバー1だと思うのだがやはり上位機種と比べてしまうと苦しい。
●D/Aコンバータとしても使いたい・・・単独のD/Aコンバータとしても使えれば安物のプレーヤーをつないでも精度が上がりそこそこの音になる。
●SACDと共通のプレーヤーはパス・・・CD再生のクオリティのみにこだわっていた。ま・これは1650SRでもクリアしてましたが。
これらを追求していくとデノンではもはやこのDCD−S10VLしかありえないのである。
(しかしデノンもついにSACDにシフトチェンジしてしまった。つまりこのDCD-S10VLはデノン最後のピュアCDプレーヤーなのである)
CDのみのプレーヤーを出しているメーカーはいまやアキュフェーズだけになった。
アキュも候補としてはあげていたのだが1650SRの音が気に入っていたのでその上位機種であるこのプレーヤーにした。
肝心の音のほうはといいますと典型的なピラミッドバランスですなぁ。
やはり1650SRとは10万円以上の価格差があるぶん音も違う(当たり前だが)
それほど差は感じないだろうと思っていたのだがやられた。
やっぱり音の厚みが全然違いました。薄っぺらく感じないのだ。
デノンのCDプレーヤーはどちらかといえばデジタルっぽい音だと思う。
少し硬めだが解像度が高く音が分厚い。
アキュやティアックなどは恐らくこれとは逆の感じなのだろう。
解像度はもうひとつだがソフトで聴きやすい感じ。
(アキュは聴いたことないがね)
どちらが好みかによると思うが結局のところは
このプレーヤーがデノンの最後にして最高峰の機種なのは間違いないところだ。
もしこれでも不満が出るならエソテリックやクレル、レビンソンになってしまうのだ。