ヒトヨタケ (ヒトヨタケ科、ヒトヨタケ属)
C. atramentarius (Bull.: Fr.) Fr.

 傘は初め卵型、のち鐘型となり、さらにすげ笠形になり、径5〜8cm、灰色〜灰褐色、中 央に鱗片、周辺部に条溝を持つ。柄は7〜20cm、下端部に輪状の落ちやすいつばを持つ 物もあるが、これをまったく欠く物もある。胞子は黒色。春〜秋、庭園、畑地に群生〜束生 する。腐生菌。幼菌は食用。世界的に分布。和名は傘がひだとともに、周縁より中心部に向 かって次第に液化し、ついには柄のみを残し、一夜で溶けてしまう事から命名された。
 酒類を飲む前後に食べると中毒する。含有成分のコブリンがアルコールの分解に関与する アルデヒド脱水酵素の作用を阻害し、血液中にアセトアルデヒドが蓄積するためである。中 毒症状は顔、首、胸が紅潮、頭痛、めまい、嘔吐、呼吸困難など。しかし酒を飲まなければ 安全。風味に癖はない。ひだの色は白〜ピンクの物を食用にする。さっとゆでて、ねぎぬた や三杯酢、サンショや柚の香りのお吸い物に。味区分:A

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 *胞子の表面は平滑で中心がへこんでおり、大きさは7×4.5μm、厚さが2.3μm。いたんでじきにひび割れやすい。

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