カワリハツ (ベニタケ科、ベニタケ属)
R. cyanoxantha (Schaeff.) Fr.

 傘は径6〜10cm、まんじゅう形からほとんど平らに開き、さらにややじょうご型にく ぼむ。表面は湿った時粘性があり、平滑で、紫、淡紅、青、緑、オリーブ色など種々の色の 物があり、またこれらの色の混じった物があり、極めて変化に富む。ひだは直生からやや離 生で、色は白色でやや密。柄は4〜5×13〜20mm、上下同幅または下方に向かって細 まり、質かたく白色。肉は白色で変色性はない。胞子紋は白色から白黄色で、胞子は7〜 9.5×5.5〜7.5μm、ほとんど球形で表面には細かいいぼと少数の連絡糸がある。 夏〜秋、種々の林内の地上。ことにブナ科やカバノキ科の樹下に発生。食。北半球一帯及び オーストラリア(多分帰化)に分布。和名カワリハツは傘の色の変異が大きいことからきて いる名である。
 肉質は非常にもろいが、傘にぬめりがあって舌触りが良く汁物にはこくのある旨味が出る。
 ひだはアイタケよりも弾力性はあり、クロハツのようにぼろぼろにはならない。この弾力 性が舌触りに微妙に働き、おいしく感じると思われる。

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 *胞子はいぼ状突起があり、大きさは5.8×4.5μm。

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