IZ-News 03年07月号より
モク殺モク視せず ―― 病院でタバコと戦う

先月の部課長会議で発表したのだが、運営委員会は当院が近く全館禁煙化を実施するとの基本方針を打ち出した。
4月の本欄でも述べたが、本年4月の健康増進法施行をメルクマールとして、医療界における「脱煙・克煙化」の気運は非常に高まってきているように思える。こうした中、病院での対煙政策の参考用にと、ある書籍を取り寄せて読んだのだが、これが面白いのなんの……。はなはだ愉快痛快極まりなし! と、実に楽しい思いをさせてもらった。

その本の名は「モク殺モク視せず ―― 病院でタバコと戦う」。著者は神戸市立中央市民病院の胸部外科医である薗潤(そのじゅん)氏。同病院で喫煙対策委員会を立ち上げ、二〇〇〇年全館禁煙化を成功させた経過をはじめ、氏が「禁煙伝道師」さながらに、周囲のスモーカー達に立ち向かい、時にはケンカを売ったり挑発したりするさまを、実に明るく楽しく描いている。喫煙者・非喫煙者を問わず「笑える」本だ。

書名にあるモク殺とは、もちろんタバコによる死亡と健康被害をさす。いわく、「巧妙な宣伝によりニコチン依存症にさせられ、お金を払い、自分の体で人体実験し、他人に迷惑をかけた挙句、喫煙者の半分はタバコ関連病で死んでいく。その期に及んでも、自分がタバコで死ぬということに、気づかない人も多い。(中略)今後も「モク(黙)視せず」に、タバコの危険性を警告し続けたい。」と。(あとがきより)
理論的にも実に明快にまとめてある。当院2F図書室に置いておくので、一読をお勧めする。


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