IZ-News 05年11月号より
セカンドオピニオン診療報酬化?

来年四月の診療報酬改訂に向けて、中医協(中央社会保険医療協議会)での活発な論議が始まっている。検討事項の中で注目されるテーマの一つが「セカンドオピニオンの推進」だ。
セカンドオピニオン外来を標榜する医療機関が、四国でも散見されるようになってきた。料金は医療機関によってまちまちで、多くは保険外の自由診療。だが、保険診療で行っているところもある。しかし、前医からの紹介状やデータを詳しく検討し、患者とじっくり向き合う必要のあるセカンドオピニオン外来は、医療保険の診察料だけでは到底採算がとれない。診療報酬上の改善を望む声は以前からあった。

ところが、現在厚労省から出ている原案は、セカンドオピニオンを提供する医療機関への診療報酬上の措置ではなく、どうも紹介元となる医療機関が行う診療情報提供に対して手当てを行おうというもののようだ。厚労省が中医協に出した資料(PDF)に「診療録写、検査結果、画像写等の情報提供の推進」と書いてあるところを見ると、カルテやフィルムコピーを診療報酬で評価することになるのかもしれない。

ここで、瑣末だがちょっとややこしい問題がある。
通常の病診-病病連携の局面で、患者紹介のために紹介元の医療機関がレントゲンのフィルムコピーを行った場合、その料金を患者に請求してはいけないことになっているので、紹介元医療機関がかぶることになる。一方、コピーではなく貸し出しとした場合には、紹介を受けた医療機関がフィルムを紹介元へ返すさい、その送料を紹介先医療機関が患者に請求してもよいこととなった(本年九月一日付通知)。
これだけでもややこしいのだが、セカンドオピニオン目的の紹介の場合、さらに取り扱いが変わるというのなら、話は輪をかけてややこしくなる。

診療報酬体系の簡素化がずっと言われながら、いまだかつて実現したためしがない。複雑怪奇になる一方だ。まるで熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)である。


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