IZ-News 10年3月号より
「医療の質」改定

2年ぶりに診療報酬改定の季節がやってきた。この時期、われわれ担当者は情報収集、試算、対応策検討、施設基準届出手続きと、大忙しである。今回の改定の性格について一言で述べよというならば、私は「医療の質改定」と呼ぶ。

新設された項目で特徴的なのは、例えば、感染防止対策加算、栄養サポートチーム加算、呼吸ケアチーム加算、がん患者カウンセリング料、医薬品安全情報等管理体制加算、透析液水質確保加算など。また、回復期リハビリ病棟における休日リハビリ提供体制加算、リハビリ充実加算。亜急性期病床におけるリハビリ提供体制加算等々。このように、医療機関がより質の高い医療をめざす体制をつくることに対して評価する項目が並ぶ。

また、10対1入院基本料に対する加算として一般病棟看護必要度評価加算が設けられたり、医療療養病床において褥瘡発生率・身体抑制発生率等の報告が義務づけられたりと、「医療の質」の測定・報告が従来以上に求められるようになってもいる。

DPC包括請求においては「機能評価係数2」と呼ばれる様々な「医療の質」関連指標がマルメ点数に対する割増率として新たに組み込まれた。効率性指数(平均在院日数に関する指標)、カバー率指数(扱う疾病の幅広さに関する指標)、救急医療係数(救急医療に関する指標)等々である。

以上述べた内、各医療機関における各種施設基準の取得状況やDPC機能評価係数2の諸指標などについては、すべてインターネット※1から調べることができるようになっている。こうした情報から、私たちは任意の医療機関について、自宅のパソコンなどから実に簡単に医療機関情報を得ることができる。医療機関間比較だって簡単だ。

これに加え、2年前の2008年からすでに医療機能情報公表制度※2が本稼働していることを考え合わせると、医療機関情報は数年前から比べると、量・質ともに格段と得やすくなっているのである。情報化は深く、静かに進行中だ。こんにち、施設基準ひとつ取る(取らない)にしても、損益の算段だけで意思決定すれば良い、という時代は確実に終わりを告げた。「医療の質」の測定・比較の時代、ベンチマーキングの時代である。施設基準もまた、「医療の質」評価指標の一つととらえる視点が必要だ。

※1 四国厚生支局・保険医療機関保険薬局関係 http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/shikoku/gyomu/gyomu/hoken_kikan/index.html
   DPC機能評価係数2については3月19日告示予定

※2 こうち医療ネット・医療機能検索 http://www.kochi-iryo.net/mi/ap/qq/sho/pwmedkinsr01_001.asp

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