IZUMINO-izm 19年07月号より
さらば、診療情報管理室

先月、私は2007年3月から12年間いた診療情報管理室(カルテ庫棟)を離れ、患者サポートセンター(本館1F)にデスク移動した。診療情報管理という分野の業務には、私は当院における同室創設(2003年12月)の頃から関わっている。ずっと担当していた室長の業務を後進に託し、15年余におよぶ同室での勤務が一段落ついて、私個人としては感慨もひとしお、といったところである。

私がはじめて診療情報管理に出会った時のことは、よく覚えている。いずみの病院開院直後、2001年か2002年のことだったと思う。ある日、医療雑誌で診療録管理士通信教育開講の広告を見つけた。そこには診療情報管理の重要性が近年とみに医療界で認識されつつあること、この業務が医療の質にとって欠かせないものであることが書かれていたように思う。当時はまだ紙カルテが主流の時代だったが、診療録の整理、点検、病歴の分類、登録といった一連の作業が、病院における診療録を「科学的原稿」※1となし、そのライブラリーを「整理された情報資源の集録」※2として機能させる上でとても重要だということが理解できた。また診療情報開示など「患者の権利」と深く関わることも。

私はこの広告を見たとき、これだー!! と思った。この診療情報管理の機能こそは、生まれたばかりのいずみの病院にまだ欠けていて、是が非でも当院に導入せねばならない機能であると。そして、それを実現するためにはまず私自身が知識修得のため通信教育を受講し、診療情報管理士になる必要があると考えたのであった。その後、個人情報保護法施行(2005年)、DPC調査参加(2007年)、電子カルテ導入(2008年)、DPC包括請求開始(2009年)など、当院の中で診療情報管理の役割はさらに高まることとなった。また近年はCI委員会やQITなど、医療・看護の質測定/向上活動に診療情報を活用する取り組みも行われている。

この度の異動によって私が診療情報管理室の業務に直接携わることはなくなったが、同室によって精度管理された診療情報(=DPCデータなど)を活用する仕事には引き続き関わらせていただいている。改めて強調するが、同室の仕事は、病院における医療・看護の質を下支えするとても重要な仕事である。皆さま、診療情報管理室をどうか、今後ともよろしくお引き立て願います(^_^)。


※1)日野原重明:POS・医療と医学教育の革新のための新しいシステム、医学書院、1973年
※2)同上

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