幸福な県民と県民の幸福度先月、例年と同様に今年も高知龍馬マラソンを走った。以前からよく言われていることだが、同マラソンは沿道の声援の多さ、暖かさが評判だ。42.195kmのコースのあいだ中、声援が途切れることがほとんどない。これは、地元参加のランナーが多いことから、家族・知人の応援に繰り出す人も多くなるということが一因としてあるかもしれないが、たとえそうだとしても、沿道の人たちは県外ランナーであろうが誰であろうが分け隔てなく、身内のような感覚でランナーたちに声援を送ってくれているように私には見える。おそらく、土佐人は身内も他人も一緒くたに、頑張っている人に対して声をかけ、わいわいやるのが好きなのだ。
ネット検索すると、いわゆる推し活が幸福感に及ぼす影響だとか、推し活と幸福度との関係だとか、学術論文が結構あることが分かる。応援するという行為には幸福度を高める効果があるらしい。応援される方も幸福な気分になるから、高知龍馬マラソンは、応援する方とされる方が相互に幸福感を高め合うイベントと言える。同マラソン時に垣間見られるような、こうした県民性(?)は、県民の幸福度向上に一役買っているのかもしれない。
さて、一方、県民の幸福度に影響する他の要因のひとつとして、医療の充実度がある。医療はいわゆる四苦と言われる生老病死すべてと深く関わるので、幸福度に大きく影響するのは当然だ。医療へのアクセス(医療機関との距離、診療科・二次三次機能の有無のみならず医療費自己負担のあり方等も含む)、医療・看護の質、これらすべてが人々の幸福度に直結する。
私は、上述のような土佐人の県民性(?)がけっこう好きだ。私にとって高知龍馬マラソンは、土佐人への好感を再確認する、年に一度の機会となっている。そしてそれは、私が自院の持続可能性向上に向けて日々の仕事を行う上でのモチベーションの源泉でもある。土佐人たち、なかんづく沿道から満面の笑みで声援してくれる、あの愛すべきばあちゃんやじいちゃん達のためにも、何とか私たちの病院を守っていきたいと思うのだ。