第五次 震災ボランティアの報告

 
藤森 舞
松山東雲短期大学 秘書科 2

(現在は、総合病院の医療秘書として勤務)
    
 私は、東日本大震災の被害のテレビを見ている中で、自分の目でしっかり見てみたい、少しでも人の役に立ちたいという気持ちから、エマオで三日間ボランティアをさせてもらいました。たくさんの方々の支えがあってボランティアに行くことができたので、本当に感謝しています。

 一日目は、畑の石を除く作業をしました。活動している間は、私たちがやっていることはほんの少しのことであり、本当に人の役に立てているのだろうかと思っていました。しかし、活動が終わった後に家の方が「ありがとう。自分たちだけではこんなにできないから助かるよ」と言ってくれました。この言葉で、私でも人の役に立てているのだと思い、とても嬉しくなりました。

 シェアリングでは、その日のテーマに沿って少人数でそれぞれの思いを伝え合いました。自分とは違う意見や、考えたことのないような意見を持っている人もいたため、視野が広がり、たくさんのことを考えることができるいい経験になったと思います。

 二日目も一日目と同じ活動をしました。お昼は、荒浜に行きました。私たちがボランティアをしていた場所から荒浜まで行く途中、崩れかけたガソリンスタンドや土台だけになった家などがありました。お風呂場のタイルが残っているところもあり、この家の人達は突然の津波で今までの生活が変わってしまったのだと思うと、思わず涙が出てしまいました。荒浜の木は津波の影響でななめになっていました。自然の力は本当に恐ろしいものだと思いました。

 三日目は、お弁当ワークで、一人暮らしの方のお宅にお邪魔させてもらいました。自分たちでお昼ご飯を作って持って行きました。そこで、東日本大震災以前と以降の写真を見せてもらいながら、お話をしてもらいました。その時見たことや感じたことを全てお話してくださって、私もたくさんのことを感じました。また、木のパズルで一緒に遊びました。少しの時間でしたが、みんな笑顔で楽しい時間が過ごせてよかったです。お話している間に一番心に残った言葉は、「犬は一緒にいてくれるけど話してはくれない。やっぱり寂しいな。」という言葉でした。本当に復興というところまでいくには、作業などをするだけではなく、人々の心のケアまでしていくべきだと思いました。

 これからどうするべきなのかは、私たちのようにボランティアをした人たちだけではなく、日本のたくさんの人が考えていくべきだと思います。これから私はたくさんの人に、ボランティアをして見たことや感じたことを伝えていこうと思います。また、次に大地震が起こったときに、様々な機関が迅速に全てのことを行なえるように、私たちも考えていくべきだと思いました。 今回のボランティアを通して、思っていることを伝え合える仲間ができ、たくさんのことを見たり聞いたりしていろいろ考えることができました。行き帰りの際に支えてくれた方々、ボランティアで出会えた方々にとても感謝しています。必ずまたボランティアに行こうと思います。

「エマオへの道・四国」
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