ボランティア派遣報告

 
日 時 :2014727日(日)~31日(木)
派遣先 : 東北教区被災者支援センターエマオ
福永 晃(今治教会)

二〇一一年三月に東日本大震災が発生してから三年五ヶ月が経過した夏、私は三月に先輩方がボランティアでお世話になった「エマオ」へ行く機会を得ました。今まで私は被災地に赴くことができず、何かしたくても何をすればいいのかわからない状態でした。被害が尋常ではないことを知っていても何もできないもどかしさがずっと心の中にありました。しかし、今夏仙台でのボランティアができたことで、今被災地で何が起こっていて、今の私に何ができるのかを現地で感じることができました。百聞は一見に如かずと言うことわざそのものでした。

今回の「エマオ」仙台でのボランティアに今治教会から参加したのは、私を含めて三人と少数だったものの「エマオ」には、他の教区の方々や大学生や高校生。はたまた台湾のクリスチャンの若者たちも集っており「エマオ」はとても大きなボランティア集団となっていました。

「エマオ」の一日は、朝のミーティングから始まりワークの派遣先決めを行った後、皆の安全をお祈りします。私たちはワーク初日の半日は、荒浜などの津波が押し寄せ、「居住禁止区域」となった地域へフィールドワークをしました。私たちと一緒にフィールドワークをした東北の高校生も津波で家が流された、家が大規模半壊したという人も居ました。そのことでも言えることですが人間の力の及ぶ領域が非常に小さいということも感じました。フィールドワーク中、移動時に水田が見える。津波で被害にあった水田は復旧し今年震災以来初めて作付けをしたそうです。そのように一ステップずつ復興していこうという意気込みが見えるところもありました。

フィールドワーク後、午後からワークに移った仕事内容は草刈でした。ワーク先の旦那さんが入院しており奥さん一人では作業ができないということで「エマオ」のワーカーがお手伝いすることになりました。ワーク先の畑が津波にあったんだと思わせるものがワーク中にでてきました。それは若い男女が写ったプリクラでした。ワーク先は住宅もポツリ、ポツリ程度で土の中に埋まっていたので流されてきたのかな。とおもわざるをえませんでした。この日のワークは、ワーク先の草をあと四分の一残して終了になりました。その後ワークの本拠地笹屋敷へ戻り皆エマオへと帰路につきました。エマオでの夕方のミーティングの後、私は希望者だけが集う「シェアリング」に参加しました。最初のうちは「シェアリング」というものがどういうものなのかわからずに参加していました。しかし、それぞれのお話を 聞いていくうちになんとなくわかったような気がしました。

二日目、私はジャガイモ堀を午前中はしました。午後からは同じワーク先でビニールハウス周辺と畝の草抜きをしました。こちらのワーク先の旦那さんも入院してしまい、奥さんだけで作業をされていました。また、休憩中に奥さんとワーカーがおしゃべりをしたりしました。その時には津波のことも お話されていました。

最終日、私は長ネギの植え替えのお手伝いをしにいきました。一回抜いた長ネギを他の畝に手で等間隔に並べていきました。たくさんある長ネギをワーク先の旦那さんと奥さんだけではできないと言うことでした。長ネギを植え替える仕事内容は高齢の方にはかなりきつい作業だと私はワークをしながら感じました。全て植え替えが終わって時間があったので草抜きを他の畝で行いました。

とても、短い時間のワークではありましたが中身の濃い充実した時間になり、高校生活で一番印象に残る夏休みになったと僕は思っています。最後まで健康で今治まで帰れたことを感謝します。また、支えてくださった今治教会の教会員の方々や両親の祈りに感謝します


「エマオへの道・四国」
〒791-8031 松山市北斎院町58-3 日本キリスト教団さや教会内
emaoshikoku@gmail.com