ボランティア派遣報告

 
日 時 :2014727日(日)~31日(木)
派遣先 : 東北教区被災者支援センターエマオ
松田直樹(今治教会)
 今回、私はエマオ仙台でのボランティアへの都合3回目の参加となった。今回の今治教会からの参加者は、私と、前回も参加してくれた教会員の方、今回初めて参加する高校生の、計3名となった。今回も参加期間は短く、727日(日)夜に到着し31日(木)午前には仙台を発つ日程となった。

28日はまずフィールドワークに参加した。前回が一日のフィールドワークであったので、今回も同じものかと思っていたら、半日のフィールドワークであった。しかし、前回行かなかった、閖上を訪れることができた。午後からは、通常のワークに参加した。その日は畑の草取りを行った。

29日はジャガイモの収穫があるというので、それに参加した。簡単なようだが、掘り残しがないようによく注意して土の中を探らねばならない。中にはすでに腐った芋もあって、恐ろしい臭いを発していた。ジャガイモの腐った臭いは初めて嗅いだが、流石に農家の方もその臭いには閉口していた。掘りだしたジャガイモは大きさの差が激しく、大きいものを出荷して、小さいものは家庭用に残しておくのだが、その判断が中々難しかった。結局、農家の方も、折角育てたのでもったいない、とりあえず、出すだけ出す、というようなことをおっしゃって、出荷用の方に多くを振り分けた。最後にトラックで運んだコンテナから倉庫の床にジャガイモをごろごろと空ける。こうしてみると、中々の収穫量である。とにかく、全部腐ってしまうまえに収穫ができて良かったと思う。午後からは同じ農家の方の違う畑へ行って草取りを行った。草だらけで訳の分からないことになっていた畑がすっきり綺麗になっていくのは気持ちの良いものである。飲み物、アイス等色々もてなして下さって恐縮するほどであった。結局、全部取り終るまでには至らなかったが、大分片づけることができた。

30日は朝にラジオ体操とお茶っこに参加し、その後、28日と同じ方の畑にうかがって草取りを行った。夏というだけあって、草取りのワークが多い。ワーカー3名でうかがったのであるが、私がスコップで粗方、根を起こして、もう二人がその後から、草を取っていく、という作業を行った。草といっても、相当深く、広く根を張ったものもあり、根から抜くには中々力がいる。流石仙台は今治に比べれば相当涼しく感動的ですらあったが、それでも汗が滴となって地面に落ちる。ワーカー3人と農家の方1人で1日かかっても残っていた草すべてを取り終えることはできなかった。その畑は、これまでにも、ワークで草取りをしてきたのであるが、その面積と、草取りに要する体力を考えると、どう考えても、その農家のおばあさん一人でこなすのは困難な仕事である。元来、おじいさんと二人で働いていたが、おじいさんは病を得て今は働けないという。私個人は短期間のお手伝いしかできなかったが、エマオが継続的にかかわっていけるのなら、それは頼もしい限りである。

大学は夏休みに入る前の時期であったが、今回は今治以外からも高校生の参加があり、また台湾からも大勢の参加があったこともあり、予想以上にワーカーの数は多かった。震災から、あるいは私が前回、前々回参加した時から、変わったこと、変わっていないこと、色々あるが、時が経ったのは確かである。仮設住宅から、あるいは復興住宅へと移った人もかなり多い。一方で町の新たな出発にまでこぎつけていない地域もある。変わったところと変わっていないところの差が大きくなってきたともいえるかもしれない。エマオのこれからの働きがどのようになっていくのか、四国の地にあって、連帯していかなければならない。しかし、いずれにせよ、被災地で生きる方々、そしてエマオで働く方々の今を共有できたことは大きな経験となった。


「エマオへの道・四国」
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