デジタル変調とデジタル圧縮を使用したテレビ放送。データーを含む場合もある
アナログ放送と同じ電波帯域でより多くの情報量を送ることが出来るため多チャンネル化、高精細化することが出来る。デジタル信号ではアナログ放送で発生するスノーノイズやゴーストや雑音などの現象は起こらないが伝送レートが不足しているとMPEG圧縮にブロックノイズやモスキートノイズが発生する。また雷雨、集中豪雨、大雪、で電波の受信状態が悪くなる降雨減衰とブロックノイズや白色点が現れたり全く映らなくなることもある。
デジタル放送規格
デジタル放送に使用されるMPEG−2には日本、米国、欧州の3方式があるがどれも基本的にはMPEG-2 TS方式であるTSはTransport Streamの略でこのフォーマットは放送、通信のために工夫されている。
MPEG-2ファイルとしてのスペック
システム MPEG-2 TS 12.432Mbps
ビデオ MPEG-2 video 12Mbps 解像度720×480ドット
オーデイオ MPEG-1 Audio Layer2 2.256Kbps サンプリング周波数48KHZステレオ
MPEG-2 TS方式は放送、通信に向いた構造
MPEG-2 TSとMPEG-2PS形式はどう違うのか
MPEG-2 TSは放送、通信用に考えられている。放送では、1本のストリームに複数のチャンネルを並行して格納することがありこのような処理が実現しやすくなっている。またデーターは188バイト単位に区切られている。これはATM網に乗せやすくするための工夫。また放送では、ほかのMPEGデーター(コマーシャルなど)を差し込むことが考慮されている。一方MPEG-2PS形式はパッケージメデイア(CD,DVD)に格納することが前提となっている。このためデイスクのセクターサイズ(多くは2048バイト)単位でデータを区切ることが出来るようになっている。又デイスクに格納することからランダムアクセス、要は任意の場所へ再生位置をジャンプすることが考慮されている。MPEG-2 TS形式MPEG-2PS形式ともvideoとaudioのデータを多重化『混在』させて一つのファイルにまとめるための手法である。MPEG-2 System規格で規定されており、どちらも中に入っているvideoの圧縮方式、Audioの圧縮方式は同じものだ。どちらのMPEG-2形式も器が違うだけで中身は同じと言える。器を移し変える場合PS−TSの変換は再伸長や再圧縮なしに出来る。
ISDB(Integrated Services Digitai Broadcasting)日本で開発され、複数のデーターチャンネルを用いて伝送する。複数の放送が一つの送信機から放送される。未使用のTV用チャンネルを用いて運用される。
圧縮方式
固定受信向け動画圧縮はMPEG-2、音声圧縮はMPEG-2AAC、データーBML方式、スクランブルMULTI-2
映像モード
480×720インターレス。ノーマル、ワイド
480×720プログレッシブ。ワイド
720×1280プログレッシブ。ワイド
1080×1920/1440インターレス。ワイド
ワイド放送でも識別信号を入れることによってノーマルサイズの映像を流すことが出来るが、識別信号を入れないと4:3テレビでは四方に黒幕つき額縁のように表示される。
ISDB-S(衛星放送)
BSデジタル、110度CSデジタル
特徴
ISDB−T(地上波放送)
地上デジタル(映像圧縮放送MPEG-2 TS、音声圧縮MPEG-2AAC)
特徴
ISDB−T SB(移動体向け、地上波)
地上デジタル音楽放送で使用されている
.映像圧縮方式はAVC H.264