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    『冬のコラボカーニバル』 @ Radipal

 

    朱雀さんとは 『詩極』さんに投稿された詩に返歌を書かせてもらったのがそもそもの始まりでした。

    まことに多彩な方であり、周りを巻き込んでゆくエネルギーも並外れた方です。【私歌集】のところでお馴染の『硝子の羅針盤』

    以外にも 『Radipal』 というサイトを運営されています。

    そこでのイベント第2弾 『冬のコラボカーニバル』 (タロットカードの大アルカナ22枚を絵描きさんと詩人さんとで作ろう)という

    企画に参加させてもらった(正確には朱雀さんに乗せられた・・・)のです。

 

    成りゆきとは云え、『恋人』などというテーマを選んでしまい、それはもう苦労したのですが、絵を描いてくださった

    Piyokoさんのおかげでなかなか印象深く、普段自分で書くものとは異なるイメージになっていると思います。

    『冬のコラボカーニバル』はあと少しで完成というところまで漕ぎ付けています。

    他のチームの作品も本当に興味深いものばかりですので、ぜひ一度覗いてみて下さい。

 

    実は 『Radipal』 には私の小部屋(Den)もあったりします。自選の短歌三首を掲載させてもらっています。

    興味が湧けばついでに覗いて下さい。

 

   『Radipal』へはこちらからどうぞ。

   Piyokoさんのサイト『Piyoko's Gallery』はこちらです。

   (なんとなく未承認リンクだらけになってきましたが、取り急ぎということで・・・)

 

    テーマ自体に苦しめられながらも、二つの詩ができました。苦心の跡をどうぞご覧あれ。

 

 

     『恋人』 (U)

 

     目を閉じて

     伸ばしたわたしの手が掴み取る

     確かな空間をあなたに差し上げたい


     目を開けて

     そっと引き寄せたあなたの掌に

     渡し置いた空間を感じて欲しい


     目を閉じて

     次に誰かが手を伸ばしてきたら

     あなたの手からそれを渡して下さい


     目を開けて

     目を閉じて

     いつからか

     いつまでも


     そんな風に渡し続けている空間が

     あなたとわたしを繋いでいます
 

 

 

 

 

     『恋人』 (T)

 

     ゆるやかに融けてゆく


     目の前のグラスに浮かぶ


     ひとかけらの


     男は氷を見つめている


     留め置ければ永久に


     あたかもそこに愛が


     あるかのような


     女もまたそれを見ている


     氷となって二人は浮かび


     グラスの中から私は


     それを見ていた


     形はしずかに移りゆく


     既にそこにあるべき


     形が見えなくなる頃


     降り出した雪は


     恋人達の背に積ってゆく
 

    

   

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Last Update : 2005/05/16   copyright(c)2004 Chaos&Language All rights reserved.