8・ヴァチカン博物館そして帰国の途へ
    2004年3月20日(SAT) 曇りのち晴れ 

          美の殿堂 博物館       
              
                         

ホテルのプール脇
うとうイタリア最後の朝がやってきた。毎日が驚きと、感動の連続で過ごした8日間。まだ帰りたくない。でも仕方ない、また来ようよ。それにまだ一つ大きな目玉が残っている。全部を見ようと思ったら、1週間はかかるという。そう、ヴァチカン博物館!

物館を見学するためにホテルを7時半に出発した。昨日は休館日、今日は午後休館なので、混雑が予想されたため、早目に出かけた。余り待つこともなく(団体は先に入れるらしい)中に入れた。出口入口が団体客と個人客は反対になっているみたい。入るとき後ろを振り向くと、最後尾が見えないくらい長蛇の列。やはり早起きは3文の得。

側にある団体入口からはいるとヴァチカン博物館の中庭に出た。開館までの時間、中の様子をガイドさんが説明してくれた。ただしこれは団体サンだけかもしれない。中庭の奥にサンピエトロ大聖堂の丸屋根が見える。
 
ァチカン博物館は全部で24の美術館からなる総称であり、全長7kmの迷宮のようなギャラリーで、ガイドさんにお任せして付いて行くしかない。われわれ4人は黒衣のようにガイドさんにピッタリ張り付いた。
       

朝食はしっかり食べて!

中庭からサンピエトロ寺院を望む

角度を変えて
西暦503年、法王ユリウス3世が、当時26歳のラファエロに居室の装飾を依頼し、誕生したのが、西欧美術の最高傑作の一つといわれるラファエロの間であり、署名の間はラファエロが最初に手がけた部屋だという。ここには信仰、理性、美、正義、神学、詩をテーマとしたフレスコ画が飾られている。

    
              アテネの学堂
ラトンがレオナルド、アリストテレスがミケランジェロをモデルにしているという。そのほかにもブラマンテ、ラファエロの自画像など、当時の芸術家、政治家などの有名人がたくさん描かれている。

地図のギャラリー
壁には40点の地図が描かれている


天井部分


絵画館
     
              聖体論争

体論争という名称は通称で、ここでは口論が行われているわけではなく、祭壇の両側の聖職者たちが神の真理について論議をしているのだという。
美はパルナッソスに、正義と詩は天井のメダルの中に書き込まれている。


絵画館天井



きらびやかな絵画が延々と続く回廊の天井
   
       
システィーナ礼拝堂
      (この写真は大塚国際美術館の陶板画です)
 

面祭壇背後の壁面に描かれた最後の審判の美しい青、そして一面を覆う天地創造の天井画。礼拝堂に入った瞬間、見入ってしまう。
後の審判は死者達が開かれた墓から出て審判を受け、善良な者は天国へ、悪に満ちた者は地獄へと裁かれる。中央のキリストが右手を振り上げ最後の審判をくだそうとしている場面だそうで、数多くの作品の中でも一番人気が高い。

影できなかったのは残念だけれど、鳴門の大塚国際美術館では、陶板で世界の名画1,000点余りをオリジナル作品と同じ大きさに再現している。そのときもスケールの大きさに驚いたものだけれど、ここでは人の熱気と独特の雰囲気に圧倒される。

キリストの変容

ァチカン博物館見学の最後は絵画館(ピナコテカ)で、ここには中世からルネサンスにかけての巨匠たちの作品が揃ってる。その中でも一番人気のあるのが、ラファエロのキリストの変容で、キリストが弟子たちの前で神へと変容する様を描いたダイナミックな絵画。ラファエロの急死後ジュリオ・ロマーノらによって完成されたそうです。







3時間の見学が終わって、ここからローマ・フィウミチーノ空港(別名レオナルド・ダ・ヴィンチ空港)へと向かう。イタリアはどこへ行ってもダ・ヴィンチとミケランジェロなんだ。

日間に及んだイタリア滞在もこれで終わり、バスで空港に向かう。時間ぎりぎりに空港に着いて、慌しく搭乗手続き。午後2時20分アリタリア航空でロンドンに旅立つ。
ースロー空港の免税店Harrodsでの買物を予定していたのだけれど、ここでも時間がなくて、駆け足で通過。添乗員さんがどこにいるやら分からないくらい混乱、広いゲートを駆けずり回り、どうにか日航機に駆け込み、ヤレヤレこれで日本に帰れるとホッとする。

まりに慌しかったので名残を惜しむ余裕もなかった。こんな感じで来た道?を取って返して、関空には次の日の午後3時に到着。

回訪れたイタリアは歴史的文化遺産が限りなくあり、映画そのままの抒情にあふれ、景色は勿論異国そのもの。そのすべてに感動した。しかも、心配していた食事は美味しくて、滞在中、一度も日本食が欲しいとは思わなかった。機会があれば何度でも訪れたい大好きな国になってしまった。

空で宅配便にスーツケースを預け、4人でまず、無事の帰国を祝福し、次の旅行を約束して家路に着く。

                                   
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