気(き)の話



気ってなに?

「お元気ですか」

「気のせいでしょう」

など、私達は日常生活において「気」という漢字をよく使います。

「気」は古代中国の甲骨文字
(カメの甲や動物の骨に刻まれた原初の漢字)
の中にすでに姿を見せています。

現在の中国では「气」が、台湾では「氣」がそれぞれ公認の漢字となっています。

ちなみに「気」は昭和23年公布の日本の教育漢字です。

気は目に見えるものに対して
「隠れたもの」

固定しているものに対して
「流れるもの」

と言う意味があります。

「隠れて流れる」存在である気を感じる方法は、もちろんあります。

一定の方法を使えば、若い人たちならば比較的容易に感じることができます。

気を感じることが出来るようになると、心身ともに素晴らしい変化が現れます。

この心身の変化はその人の特性によって違うようです。

しかし、からだが少々くたびれた年齢になると、すぐに変化は現れません。

これは経絡(けいらく:からだの中を通る気の通り道)の流れが悪くなっているためです。

新築の家は、ガス管も給水のホースもピカピカです。

エアコンの排水ホースもきれいです。

しかし築30年もすると、汚れやごみが溜まって流れが悪くなります。

人体も同じで、長年使うと経絡を流れる気のとおりが悪くなり、気を感じにくくなるのです。





経絡(けいらく)とはなに?

経絡とは、「経」は径(みち)、「絡」は網(あみ)と言う意味があります。

人間のからだの中には太い道が12本、

これを左右に結ぶ網状の細い道がたくさんあり、その中を生命エネルギーが流れています。

この生命エネルギーを「気」といいます。

道路にたとえると、経は高速道路、絡は国道・県道にあたります。

そして「気」は自動車であり、

経穴(けいけつ:ツボのこと)はインターチェンジにあたります。

つまりツボ(経穴)は、気というエネルギーの出入り口に相当します。

経絡はエネルギーの通り道(ルート)です。

適度なエネルギーが流れていると体調がよく、エネルギーの量が少なすぎたり
(虚弱・疲労)

あるいは過度のエネルギーが流れ込むと熱症や炎症を起こします。

ちょうど5月の連休や年末年始の高速道路の渋滞を連想しますね。

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