『伊達の雅 ─香の中に見る遊びと学び─』
2005年9月発行/編著者 山中瑞穂/発行者 公益財団法人宇和島伊達文化保存会/制作 創泉堂出版/販価 2,000円
目次
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ご挨拶(伊達宗禮)
宇和島藩伊達家
日本の香り
香木伝来/薫物/武家の留香/名香「柴舟」/雅人伊達政宗
香道具
婚礼調度/化粧道具/遊戯具/拝領品/香道具/文房具/包結
香木
香木/伽羅箱/香箪笥/和香木
あそびとまなび
おおらかな気持ちで楽しむ香/鑑賞される香とその価値/祖父から孫娘へ譲られた香木/香の鑑賞/香りを聞く/組香/香あそび/炷香/源氏香
資料
日本の香りと香道(大倉基佑)/香道具用語解説/『柴舟』/『伽羅箱に納められた香目録と書状』/『貞山公治家記録』/作品解説/宇和島藩伊達家略系図/年表
参考文献
『伊達村壽公伝』
2004年6月初版発行、2006年6月改訂第2版発行/著者 兵頭賢一/校注 近藤俊文/監修 公益財団法人宇和島伊達文化保存会/発行 創泉堂出版
目次
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兵頭賢一先生遺稿の出版によせて 伊達宗禮/いま、なぜ兵頭賢一なのか 近藤俊文/伊達村壽の宇和島藩政 藤田正/
兵頭賢一年譜/凡例
伊達村壽公伝 兵頭賢一/原著凡例/
原著目次/
まへがき
御一代概観/徳川幕府に於ける大名貧乏の原因/宇和島藩の場合/
御生誕より御家督まで
■寛政七年
家中勤仕心得申聞/増御用立御用捨・市郷救助/転役の人々/武術御覧等/郷中救助及表彰/
■寛政八年
江戸邸に於ける文武御奨励及御修養/
■寛政九年
無用の村夫の城下滞在禁止/転役の人々/家中心得及御条目附録/転役の人々/僧誠拙の来藩・都築訓治御召出/郷中救助・表彰/
■寛政十年
安藤新介の修行/御参覲途中京都御立寄と美濃路御通行の例/江戸邸に於ける御修養/御留守中の宇和島/挿話(割注 山口丹波守直清)
■寛政十一年
御普請御用被命と御用立三歩一厘并市郷への御用銀/旱損と御用立増加の予告/御用立五歩六厘/郷中救助/江戸邸に於ける都築訓治
■寛政十二年
御用立の増加・郷中救助/旅商人の取締/養蚕製糸への関心/中見五兵衛の規矩術/挿話(割注 三号を唱ふる寺院について)
■享和元年より同二年まで
御用立減額/郷中救助/転役の人々/僧行応の龍華山入寺/御在城中の御消息一班/
■享和三年より文化元年まで
亥子両年の災厄/家中一統へ御料理拝味/大風水害と之に伴う土木工事費/御用立五歩/郷中救助/文武御奨励/
■文化二年より同四年まで
転役及賞与/家中の奢侈警告と御用立免除/四年の風水害と御用立/生産業への関心/文武教育関係の事々/郷中救助及表彰/伊能忠敬来藩に先だつ地図準備/生産業への関心(割注 塩浜・御用船・植林・銅山等)/御倹約并御平常につき老中の進言を求めらる(割注 桑折播磨・松根図書・梶田長門・桜田数馬等の進言)
■文化五年
伊能忠敬測量のため来藩/御用立年限の延長・幕府へ倹約届出/砂糖製造/養蚕製糸の奨励/救助米の貯蔵・善行者の調査/
■文化六年より同九年まで
七八両は豊作/人事費の節約・文武御奨励/家中へ質素倹約諭と御用立の増加(割注 六歩となる)/御蝋御蔵元と製蝋取締/浦方五歩一の取締/稲井甚太左衛門御内用頭取となる(割注 山家佐織と武田蔵人とを差添え貨殖事業につき計画せしめらる)/紫根の栽培・製蝋の産出奨励/一ヶ年の経費を九万俵に限定、之れが燮理を武田・小波両人に命ぜらる/事変突発稲井御内用頭取の引退/御用立三歩・御省略に関する「定」/製蝋の沿革略/蝋の他所売歩一と櫨樹の栽培/生産業・商業への注意/文武教育に関する事々(割注 医師の修行・文武御覧・武術御覧の節御徒の者の心得・江戸邸に於ける安藤新助・御小姓間の読物・日土村の青年宇太郎を御召出・垂加神道の講義)/風俗・救助に関する事々/
■文化十年より同十一年まで
生産業ますます進む/郡奉行農業書を郷中へ頒つ/郡奉行野稲の種子を郷中へ頒つ/積出歩一・入歩一に関する規定発表/抜売抜買の取締及御番所改/御用立五歩/生産業及徴税に関する事々/川原淵組の検地/徳弘弘人へ御賞/非常時に対する家中心得諭告/紫根其の他薬種栽培蒐集を奨む/良質半紙の漉出戒告及抜紙防止等/文武教育関係の事々/郷中救助/
■文化十二年より同十四年まで
川原淵組の検地了る/肥後米の種子及これに関する説明書を郷中へ頒布/諸運上・諸歩一・貨殖事業廃止の議/貨殖事業等廃止の議に対する武田蔵人の進言/同小波軍平の進言/同廃止裁許に対する老中の受書/所感三節(割注 一 廃止継続両主張者について 二 苛政誅求なし 三 「春の山影」の一節に対する異存)/風水害/貨殖事業廃止に関する事々/御用立五歩七厘/御節約の事々/御普請御用被命/御節約/市郷へ高掛御用銀を/不作に付食料確保の警告/御用立四歩/当時の藩札発行高/浦方五歩一の締合/御用立六歩五厘/生産業追々盛なり/文武教育関係の事々(割注 医術修行・家格上進・文武御覧・不易流への御関心・御賞与・神職より神葬及宗門改につき願・安藤勝吉相続・鏡智流の二派・町人の敷教館に於ける柔術稽古を許す・都築訓治の家格上進・賞与)
■文政元年より同三年まで
依然たる経済難/生産業并ニ徴税に関する事々/藩札に対する人心の動揺/魚値段の修正/物価の高騰を戒しむ/奢侈を戒しむ/郷中商札の締合/御用立三歩/木類の積出改/生産業・救助に関する事々/文武教育関係の事々(割注 不易流・規矩術・庄屋の武器購入・御修養・騎射・金子春太郎の修行・敷教館を明倫館と改称せらる)
■文政四年より御退隠まで
御用立六歩五厘/国産品の使用をすゝむ・奢侈を戒しむ/脱税の取締/生産物の出入高を村別に調査することを命ず/増上寺火の番/御用立三歩/他所商品の移入を制限す/郷中へ御酒代を下さる/御退隠/
原著本文/原著附録(一 萩森宏綱の切腹について/二 文化十三年 御家中名元知行高并切扶以下御家人/三 伊達村壽公年表)/本文注/人名索引/参考資料/
『伊達宗紀公伝』
2004年10月初版発行、2006年6月改訂第2版発行/著者 兵頭賢一/校注 近藤俊文/監修 公益財団法人宇和島伊達文化保存会/発行 創泉堂出版
目次
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兵頭賢一先生遺稿の出版によせて 伊達宗禮/兵頭賢一に関する新資料 近藤俊文/伊達宗紀の政治的力量・人間的魅力 藤田正/
兵頭賢一年譜/凡例/
伊達宗紀公伝 兵頭賢一/はじめに/
原著目次大概/
■御襲封前の私生活
▼御嫡子とならるるまで
御生誕/御丈夫の御届/御前様の御養子/御学事御手学のはじめ/御節約生活(一)/御曹司様御生誕/文武御稽古/御別宅新設(割注 御節約生活(二))/兵学其の他文武御修練
▼御嫡子前後
御出府準備/御行粧の簡素/御嫡子御願出と仙台邸への交渉/御着府後福島(兵学)と古賀(文学)とへ御入門/御嫡子/御父君に代り御帰国/御帰国中の御消息/老若に対する御心遣/御帰国中の御消息につき松根図書の批評を求めらる/御学友を御奨励/再ひ御父君に代り御帰国/
■御襲封後
一 藩経済への御関心
概観/財政に対する御心構/御節約生活(割注 御垂範)/土木工事費/砂糖製造の藩営/藩札に対する人心の動揺/公務の賦課と其影響/経済難追々緩和/他所品の取入ハ禁止の方針/漁業の保護奨励一斑/紙類の精製、砂糖の製造ハ民営に移る/天保の検地断行/武田仁右衛門の内用報告/御省略中の行粧向緩和/商札職札等の整理・収税の確保/御用立の額減少/市中産業の為に融通会所の創立/不作并ニ公務の賦課あり(割注 されど御用立五分通ハ一ヶ年限り)/海産物の事再び漁業の保護奨励/八十島家再興(附記一節)/物産の藩外進出江戸に及ぶ/経済状態稍安穏となる/附記 弘化二年の藩経済収支一覧表/公と佐藤信淵/
二 家中市中郷中等に対する数々の諭示其の他
無益の遊民を滞村せしむべからずと/無免許の医師を取締れと/風俗正しかるべしと/郷中の者平素の心得を/免許願出の医師の人物を審査せよと/賄賂の行為あるべからず/離婚は人倫に外れたる行為なり/目付役より執務の状況を御聴取/稲虫駆除用の油代御貸下及籾摺臼のこと/郡奉行へ政治に関する御下知書/家中の礼儀作法正しかれと/愛父母敬兄長の道について/出郷藩吏の夫遣ひ等について/衣食住の奢侈を戒めて/家中の家督相続にも人物を精査せよと/職人雇人にも人物をと/刑罰の緩和/新稲種を頒与/無医村へ医師を派遣/その他/
三 文武教育等
御襲封直後の諭示/文武教育発展の次第/文学にも力を用ひらる/
■御襲封後の私生活
八の日講釈に出席を勧めらる/平素の勤務多忙は授賞申請の理由とはならずと戒めらる/通鑑綱目の御愛読/老臣を御労り(一)/御父君へのご奉仕/御生母を御追慕/忠実なる奉仕者を賞せらる/宗城公を御教導/役の者は其の所管事務に精通せよと戒しめらる/御父君の御腫物に対する御心づかひ/雀沢山参り候、作を荒しはせずや/御父君の御趣味とその御相手/到来物調理法の御差図/閑時を無為に暮すなと側近者を御諭し/老臣を御労り(二)/稀なる御叱責/御父君の御年賀/御父君の御卒去/水戸烈公御訪問/御荘津島組御巡在/御退隠/
■御退隠後の公私生活
一 明治以前
九思書院と明心楼/国事御関係の二三/閣老久世へ送った和歌/御帰国/御住居とその庭園の築造/
二 明治以後
晦巌入寂/荒木鉄操と三好順風/潜淵館の御経済/公共事業と御救恤等には金銭を惜しまれず/御召仕の人々其の他への御心遣ひ/継志館の創立/御書道に関することども/天赦園拝観のことども/不断に新聞雑誌并に新刊図書御閲覧/御健康状態/御年賀/御重態、尋で御薨去/
三 拾遺の二つ三つ
原著本文/原著附録(一 給知人名録(文政八年・天保十年)/二 人物小伝/三 御詩歌/四 御祝年に際して受けられたる詩歌俳句文章其他/五 宗紀公年表)/本文注/人名索引/参考資料/
『伊達宗城公伝』
2005年1月初版発行、2006年6月改訂第2版発行/著者 兵頭賢一/校注 近藤俊文/監修 公益財団法人宇和島伊達文化保存会/発行 創泉堂出版
目次
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兵頭賢一先生遺稿の出版によせて 伊達宗禮/三長兼備の人 近藤俊文/伊達宗城の歴史的役割 藤田正/
凡例/
伊達宗城公伝 兵頭賢一/はしがき/原著凡例/
原著目次/
■家系
秀宗/宗利/宗贇/村年/村候/村壽/宗紀/
■養子事情
島津家より/内諾/藩論動揺/破談/山口家より
■修養
少年時代/元服後/村候公の教育方針/師範の人々/挿話、都築織衛/海外事情研究の動機/公と信淵学/高野長英、村田蔵六と公/上甲振洋と公/
■結婚 附水戸家との関係
水戸家より/挿話、春山老公と水戸烈公/鍋島家より/
■藩政
▼文教育
・宗紀公の時
講書例/就学督励/学校頭取/寄宿寮/図書の供給/出席督励と私塾通学禁止/経費の増額/校舎の増築/
・公の時
上甲振洋の登用/文武修行の督励/文武研究奨励の直書/学業成績の試問/参覲中と雖も不断の督励/藩外よりの修業者待遇法/館規の改正/小学校の創設/
▼武教育
・宗紀公の時
当時の武術達者/特別検閲/武術頭取/道場の統制/焔硝製法/焔硝製造場創設/
・公の時
威遠流其他の砲術/大砲鋳造場/大砲実射の検閲/武術一般の大検閲(恒例となる)/上達者に対する直接奨励/武術修業並に道場出席心得/休日の定め/必修武術/高野長英の炮台設計/外来修行者漸く多し/砲術統一/
▼蘭学及医学
・公以前
二宮敬作/蘭方医進斎/解剖/
・公の時
二宮敬作帯刀を許さる/砂沢中安を督励/富沢礼中に賞与/高野長英来る/其従学者並に学則/種痘/村田亮庵(大村益次郎)来る/挿話、村田亮庵/蘭英学の修行/新進の蘭法医布清恭/蘭学修行場/伊東玄朴門並に緒方洪庵門の人々/桑折・松根両家老を嘉して詠める/
▼造船艦事業
造艦/造船/
▼公と産業 其他
藩財政の再建/水稲の試作/二宮敬作と薬草園/田原直助と物産学/物産方役所の創設/産業に対する不断の注意/宇和島出産考/退隠後と雖も庶政参謀/
▼交遊
島津斉彬/山内容堂/松平慶永/島津久光/水戸斉昭 附菊池為三郎庇護/徳川(一橋)慶喜/
■国事斡旋
▼安政戊午以前
継嗣問題の抬頭/其の具体化/公と安政戊午以前の継嗣問題/其の後の経過/慶永の詭計/薩摩守・遠江守は何れも手強きもの/正睦上京後に於ける継嗣問題と条約勅許問題/
▼安政戊午の斡旋
参勤途中に於ける公の斡旋/正睦等の立場と直弼の大老就任/大広間詰に於ける公の地位/公、大老に説かる/公等老中松平忠固を退けんとせらる/春山老公の大老訪問/大老、慶永に説く/公、慶永を京使たらしむるの説を大老に進む/慶永、正睦を鞭撻す/公等、大老と松平忠固とを離間せんとせらる/公等、三条公の手を藉らんとせらる/条約調印と公/条約調印の急に迫りし次第/調印と其の結果/継嗣発表/薦賢一事/慶永の謹慎/
▼其後の時局
調印後の京都及江戸/有馬新七の使命、其画策と公等並に志士の逮捕/水戸藩士の土佐及宇和島遊説/
▼公遂に諭旨退隠 (附)山内容堂退隠の次第
井伊大老の詰問/公の釈明/春山老公の斡旋/公の退隠と吉見長左衛門の逮捕/山内容堂の退隠の次第/
▼時局の急転
桜田・坂下両門外の変/島津久光の登場/長藩のまき返し/土佐勤王党の活躍/公武合体派の結束と公の召命/
▼文久二年の上京
召命拝受前後の京都及宇和島/藩士の動揺と公の慰諭/御入京前後に於ける尊攘派/公武合体派/公等反対派の堂上と衝突/浪士等、公を目して老賊と称す(公の戯号弄鏃の由来)/青蓮院宮の還俗を望まる/浪人処分問題/生麦事件の償金問題/公の幕政参与/政令帰一の会議(公等の画策殆ど成らず)/将軍の上洛/庶政関東に委任/将軍の参内/時事日に非、慶永退京せんとす/久光入京/久光形勢の非なるを見て遽々として退京す/加茂行幸に供奉せらる 附簪柳記/公の退京/
▼長藩と薩・会藩の角逐
石清水行幸/長藩の情状、京都に於ける攘夷親征運動/八月十八日の政変/召命再び公等に下る/
▼文久三年の上京
召命拝受随従の藩士/将軍上洛の礎地構成/長藩使者の入京を沮まる/長藩の内情/将軍の上洛を促さる/尹宮の為に雪冤(一宮二藩の大奸)/朝議参預、幕政参与/山階宮の還俗/長州処分問題(一) 附 慶喜御守衛総督たらんとす/将軍参内、 附 両度の勅諭と公/長州処分問題(二)/開鎖の国是/慶喜以下幕府諸有司と公等との阻隔、退京/
▼第三回・第四回の召命及其の後の官歴等の概要、其他
第三回第四回の召命/西郷吉之助・吉井幸助の来宇/
原著本文/本文注/人名索引/参考資料/