お腹が冷えて痛んだり下痢しているときに、「おへそに塩を盛った上にお灸をすると、お腹が良く温まる」と
言われます。
しかし直接、おへそに塩を盛ると後が大変ですので、ここでは当院が使用している塩灸の作り方を公開します。
本体にはガムテープの芯を使っていますが、他に竹を使う先生もいらっしやいます。
熱に強く、安定する適当な大きさのものであれば良いと思います。
先人が残してくれた知恵が、アイデアひとつで有効な治療手段になる良い例が、この塩灸です。
安全への配慮があれば、安くて効果的な塩灸!是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか♪
塩灸の作り方
@ガムテープの芯・アルミホイル・ガーゼ・のり・はさみ・輪ゴムを用意します。
Aガムテープの芯の内側に「のり」を塗り、アルミホイルを貼り付けます。
ガムテープの芯は紙で出来ていますので、本体を燃えにくくし、アルミホイルの輻射熱を利用するため。
また、アルミホイルを内側に貼ることで、耐久性が向上します。
Bはみ出したアルミホイルに切り込みを入れて、筒の外側にのりで貼り付けます。
筒の外側、アルミホイルの折り返しを隠すようにガムテープを1周貼りつけます。
@
A
B
Cガーゼを2枚重ねて、筒より少し大きく切ります。
ガーゼが1枚だと熱の伝わりがダイレクト過ぎます。また、塩の水分や重みもあるので、
経験的に2枚重ねがベストです。
Dガーゼを筒に輪ゴムで固定します。この時にガーゼを引っ張って弛みの無いようにします。
Eはずれないように、輪ゴムとガーゼの上からテープで固定して出来上がり!
固定するテープは何でも可ですが、私は伸縮性のあるキネシオテープの余り(切れ端)を使っています。
C
D
E
これで何十回か使用して、お塩を交換するときに、Eで最後に貼り付けたテープを取ると、輪ゴムとガーゼも
剥がれます。
C以降の手順でガーゼを張り替えれることで再使用できます。
塩灸のやり方
@塩を2センチほどの高さになるように、均等に入れます。
量が少ないと熱い!少ないとソフト過ぎて、お腹が温まるのに時間がかかります。
A適量のモグサを中心に置き、火をつけます。
B煙が出ている間は塩灸には熱が伝わっていませんので、換気の良い所に置いて煙りが収まるのを待つ。
@
AB
C煙が収まったら、仰向けに寝て、おヘソの上にタオルを敷き、塩灸を乗せます。
安定させるために、タオルで周りを囲むと、より安心です。
C
D10分〜15分間温めますが、途中で塩灸をはずして皮膚の状態を確認します。
赤くなっていたり、途中で熱さを感じたら、その時点で終了します。
お腹の皮膚は敏感ですので、くれぐれも
低温火傷には注意することが大切です。
必ず何度か自分のお腹で試して丁度いいモグサの量と、温める時間を見つけてください。