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庄松ありのままの記5


 嗚呼、うまいなぁ・・

◆庄松さんが水主村国安というところの仲蔵さんという同行の家で鰆(サワラ)をごちそうになりました。その時「ああ、うまいなぁ、親鸞聖人さまがはじめておあがりになった時はどのようなお心持ちであったであろうか」と言われたそうです。

◇鰆(サワラ)は讃岐の春を代表する魚です。ソラマメに実が入り、麦が熟れはじめる頃、讃岐の農家ではサワラ料理で客をもてなす習慣がありました。その行事に招待された庄松さんが旬の鰆を口にして、「ああ、うまいなぁ、親鸞聖人さまが初めてお魚をおあがりになったときはどんな気持ちであっただろうか」とつぶやかれました。20年間におよぶ比叡山での修行の末、山を下りられ、肉食妻帯の身をもって念仏者としての仏道を歩まれた親鸞聖人。庄松さんは鰆がただ単にうまいということだけではなく、親鸞聖人のお徳を偲びながら、魚を食べられる凡夫のままで救われていく歓びを表しているわけです。


 庄松、バーァバーァという  

◆庄松さんは生活の糧(かて)として縄(なわ)をなったり、草(ぞう)履(り)作りをしていましたが、ふとお慈悲のことを思い出すと、仕事をほったらかして座敷に上がっていき、仏壇の扉を開いて「バーァバーァ」と言ったそうです。

◇少し滑(こっ)稽(けい)に感じる行動かもしれませんが、庄松さんにとって何が一番頼(たよ)りになるかといえば、御仏様に抱かれているという心の安らぎほど確かなものはなかったようです。子供が親に甘えるしぐさが、庄松さんの「バーァ」とおどけてみせる姿の中にあるわけです。形だけで仏壇に手を合わせるということではなくて、そこには仏壇の仏さまと庄松さんが生き生きとして通い合っている純粋な信仰の姿ではないかと思います。

                   
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