◎看護必要度とは
情報によると、厚生省は来年4月の診療報酬改定において、「看護必要度」評価の導入を検討しているそうである。看護必要度とは何なのか。インターネット上のあるナース系のホームページ(=「ナースの泉」)での解説文を、勝手ながら抜粋させていただく(文章を一部修正しました)。
看護婦の現場的視点でのとらえ方としては、これで良いだろう。
看護必要度とは、文字どうり看護のマンパワーがどれぐらい必要かという概念。
診療報酬改正の中で注目されはじめた概念である。今までの基準看護とは患者数と看護者の比率だけで算定されてきた。患者数に比べ看護者の割合が多ければそれだけ高い報酬がもらえてきた。
しかし、患者数は同じでも患者さんの病状、病態によって看護行為がどれだけ発生するかが違ってくるので、同じ基準看護を取っていても多忙を極める病棟と比較的ゆったり業務をこなせる病棟と差が出てくる。
例えば自立度が低くて介助項目の多い患者が多ければそれだけマンパワーを多く必要としてくる。
業務の負担は「患者数:看護婦数」だけでは表せられるものではない。
そこで負担の大きい病棟にはさらに報酬を上乗せしマンパワーを確保できるよう考えられたのが看護必要度という考え方なのである。
負担の大きい所にはそれだけ多く人員配置ができるよう配慮されるわけである。
「看護必要度概念が導入されると、これからは看護要員(と入院患者)の頭数をそろえるだけではダメで、それに見合う症度の患者を集めなくては、人件費が出せなくなってしまう。」
現在、「医療の質」の評価ということがさかんに言われている。※なお、看護必要度の導入が当面想定されているのは急性期病床(2対1および2.5対1)のみとのことである。
◎看護必要度の指標化と評価方法
以下は、厚生省が発表している運用例(案)である。ここでは仮に、A〜Eの5つの一般病棟を持つ病院が想定されている。
まず、個々の入院患者を以下のような表にもとづいて指標化する。
次に、病棟の看護必要度を、患者毎の指標(ポイント)と当該病棟における 構成比率に掛け合わせ、病棟の看護必要度指数を求める。
看護必要度 患者の病態や治療状況(例) 指 標
(ポイント)1度 日常生活のみで自立、食餌療法のみ実施 1点 2度 移動のみ介助、高齢で聴覚障害あり、軽度痴呆 2点 3度 排泄、食事介助、チューブ管理、見当識障害 3点 4度 食事以外全介助、隔離、牽引中 4点 5度 全介助、手術当日、一時間毎の観察、鎮静剤使用 5点 6度 全介助、意識混濁、モニター監視中、点滴ライン3本 6点
そして、これによって求められた看護必要度指数に応じ、入院患者ごとの診療報酬に対して、下表のように1日定額で加算をつける。
病棟 患者数 患者毎の看護必要度分布(%) 病棟の看護
必要度指数1度 2度 3度 4度 5度 A病棟 50 50 30 20 1.7点 B病棟 50 20 30 30 20 2.5点 C病棟 50 10 30 30 30 2.8点 D病棟 40 5 15 40 20 20 3.35点 E病棟 30 0 10 20 40 30 3.9点 計 220 2.73点
◎DRG/PPSとの関連は?
基 準 値 加算点 2.0点未満 評価しない 2.0点〜3.0点未満 ○○点加算 3.0点〜4.0点未満 ○○点加算 4.0点〜5.0点未満 ○○点加算 5.0点以上 ○○点加算
以上見たように、この看護必要度の評価とは、患者の重症度を把握・測定し、そこに対して評価するシステムの一種と言える。そういう意味ではDRG/PPSの発想と共通するものがあると言えようか(DRG/PPSについては本連載No.4参照のこと)。これらがやがてリンクして行くことになるのか否か、それはまったく分からない…。が、いずれにせよ、個々の患者の症度に対するアセスメントとコード化がポイントになりそうだ。意識しておく必要はあるだろう。
| タイトル一覧へ | ホームページに戻る | 掲 示 板mailto:BXJ05037@nifty.ne.jp |