IZ-News 06年03月号より
医療費の内容の分かる領収書発行の義務付け

今年の診療報酬改訂論議の中で、ついこの間まで熱く議論されていたのに、今やすっかり忘れ去られつつあるのではという感じになっているテーマの一つに「医療費の内容の分かる領収書発行の義務付け」がある。慢性期入院医療の評価やリハビリテーションの評価体系改編など、他のドラスティックな点数改訂のせいか、レセプトなみに詳細な明細書の発行が義務規定から努力規定になった途端、わが業界人の間での注目度が一気に下がってしまった。

だが、中医協が2月15日に出した「診療報酬改定の概要について」を読めば分かる通り、今改訂に係る基本的考え方のうち、「患者の視点の重視」は最大のポイントの一つであり、領収書問題もその重要な一項なのである。努力規定とはいえ、「保険医療機関は患者にさらに詳細な医療費の内容が分かる明細書の発行に努める」と書かれていることを軽視して良いという道理はない(注射料、処置料などの区分毎の内訳を記した領収書 ― 当院ではすでに運用中 ― については義務規定)

この他、領収書問題と同じく「患者の視点の重視」という観点からの改訂点としては、昨年11月の本欄でも紹介したが、セカンド・オピニオン目的の診療情報提供に対する評価がある。

さて、このように並べると、これら改訂項目とは、何のことはない、当院が院内各所に掲げている「患者の権利章典」の内容を具現化(欄外資料参照)するためのプログラムの一環として位置づけられ得ることが分かる。やはり、ちゃんと対応しないわけにはいかない、と言えよう。

もっとも、第3項については次のように書き換える必要があるかもしれない。

「あなたは、医療の内容、その副作用や危険性、回復の可能性、および治療に要する費用などについて、あなたが理解できる言葉で納得できるまで十分な説明と情報を受けることができます。」
※同様に第5項も、「他の医療機関でセカンド・オピニオンを求める場合」を追加すべきだろう。

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