アウトカム改定この4月、2年ぶりの診療報酬改定がある。前々回(2010年)の改定を私は「医療の質改定」と名付けたが(湧水2010年3月)、今回はさしずめ「アウトカム改定」と呼びたい。診療報酬点数を定める各種施設基準において、アウトカム評価の仕組みが今改定で大幅に拡大したからだ。もっとも、アウトカム評価とは医療の質評価の1手段なので、今回の改定も2010年同様「医療の質改定」であることに違いはない。
アウトカムとは治療成績のことをさす。アウトカム評価とは、アウトカムを色んな切り口で指標化し、それを計測し、その値で評価すること。で、評価とは、今回の改定に関していえば、ある基準値を施設基準の認定要件にするということ。と、このように言っても分かりづらいだろう。今回の改定で新たに導入された主なアウトカム評価を下表にまとめた。具体的に見ていただいた方が、おそらく分かりやすい。
施設基準 アウトカム要件(例) 7対1入院基本料(一般) ・「自宅等」への退院率75%以上 ADL維持向上等体制加算(一般) ・ADL低下発生率3%未満
・褥瘡発生率1.5%未満地域包括ケア病棟入院料1 ・在宅復帰率70%以上 在宅復帰機能強化加算(療養) ・在宅復帰率50%以上
・病床回転率10%以上胃瘻造設術 ・経口摂取回復率35%以上 施設基準の要件としてのアウトカム指標は、入院基本料における平均在院日数を除いてこれまであまりなかったが、ここ数年、回復期リハビリ病棟における在宅復帰率・ADL改善率など、ぽつりぽつり導入されるようになっていた。そして今回は一気に増えた。
当院でも一昨年来、CI委員会を開設し、CI年報を発行するなど、アウトカム指標を含む様々なCI(臨床指標)を計測し、医療の質改善に活かす取り組みを行ってきた。このような活動がますます重要となってきたことが、今回の改定を見て、ひしひしと感じられる。