2100年の世界地図 (1)先ごろ「2100年の世界地図※1」という本を読んだ。2100年の世界について考察した本だ。著者は私の学生時代からの友人である。2100年というと、あまりにも遠い未来のことなので、そんなこと今から議論しても仕方ないと思うかもしれない。だが、今の子供たちがやがて大人になり、次の世代の子供たちを産んだとき、その子供たちは2100年の世界を目撃する可能性が高い。そう考えると、2100年の世界というのは、無関心でいるには少々身近過ぎるような気になってくる。
また、人口予測というのはかなり確度が高い。2100年というのは、少なくとも人口に関しては、けっこう予測可能なのだ。国連の中位推計によると、世界の人口は2100年には111.8億人になるという(2001年は62.2億人)。そのうちアジアは47.8億人、アフリカが44.7億人。両者で世界の人口の約8割を占めるようになる。これを著者はアフラシア(=アフリカ+アジア)の時代と呼ぶ。このとき、地球の社会は、政治・経済や国際関係は、食糧生産や気候、自然環境、生物多様性はどうなっているだろう? 否、こうした問題にどう対処していったら良いのだろう? いずれにせよ、人口という、かなり正確に予想できる事象をベースに、これを前提として検討を進めることには合理性がある。
本書では多数の図表が用いられ、問題の「見える化」が図られているが、中でもインパクトが大きいのは人口規模を面積カルトグラム※2で描いた世界地図(左図・略)である。アフリカの膨張ぶりが特徴的だ。
(次号に続く)
※1)峯陽一:2100年の世界地図、岩波新書、2019年
※2)面積カルトグラム:カルトグラムは「統計データに基づき地図を変形し、地域の特徴を視覚的に表現する地図」と定義される。面積カルトグラムの他、距離カルトグラムなどがある。