0889-40-2727ACCESS MAP
私のパン職人としての原点は、或る養護学校のパン工場との出会いです。
ここから、現在に至るすべてが始まりました。もう、三十年近く昔の話になります。
十数年前に自分の故郷である梼原に戻り、「パン工房 シェ・ムワ」を開店しました。開店当初から、“安心・安全・おいしく”を大事にしながら、パンを焼く毎日です。
材料については、小麦は国産小麦を主体とし、天日塩、三温糖そして、油脂は北海道の四つ葉バター、無添加のマーガリンとショートニングを使用しています。いま出回っている安易な冷凍生地は一切使わずに、時間をかけて丁寧に仕込み、パン生地自身が持つ自然な力でゆっくりと発酵させて、しっかりと焼き上げます。
「水」です。
ここ松原地区の先人たちが、険しい山道を切り開いて山の湧水を引いた水が住民の生活に欠かせぬものとなっています。シェ・ムワのパンもその恩恵にあやかり、最も貴重なおいしさがプラスαとなっているのではないでしょうか?
松原には近代的なものはありませんが、ここだから作ることができるパン、ここでしか味わえないパンを目指して、今日もまたパンを作ります。
(木下 武)
商売を始めるには、多分、誰も薦めることはないであろうこの場所に「パン工房 シェ・ムワ」が出来てから、十年近く経ちました。おそらく、店長のような“いごっそう職人”でなければ作れないパンと共に暮らしています。おかげ様で、周辺の方々はもとより遠方からのお客様も増えてきました。私たちも少しずつ梼原に根を下ろしつつあります。
「シェ・ムワ・・・chez-moi 」とは、フランス語で「わが家」と云う意味です。
お店の名前を考えあぐねていた或る日、引き寄せられるようにふと、出逢いました。ふたりで考えたロゴマークの曲線は、「川と道」を表しています。
四万十川沿いの険しい山道、国道439号を走っていると辿り着くパン屋に、お客様の「わが家」が重なる様な存在であれたら・・・と思っています。
(木下 共子)