1983年11月私が学生時代に関わったいくつかのイベントの中で、最後の、そして私にとってもっとも記憶に残ったイベントは1983年11月23日に開催した「大阪築城400年祭を蹴っ飛ばせ!」と銘打った企画だった。
当時の大阪・関西の経済は「地盤沈下」が言われて久しく、その打破のために大阪城築城400年を機に、関西の財界が主導して「関西復権」を掲げ、「大阪築城400年祭」が開かれたのだった。このとき主催団体として作られた大阪二十一世紀協会(現:関西・大阪二十一世紀協会)は今も現存している。この頃、わが国では新自由主義的スローガンが声高に主張され始めていた。関西復権を掲げる財界もさかんに「民間活力導入」とか「規制緩和」といった主張を唱えていたものだ。
私たちはこうした財界主導の「大阪築城400年祭」に対してうさんくささを感じ、またそもそも秀吉の朝鮮侵略(文禄慶長の役)に対して批判する観点から「大阪築城400年祭を蹴っ飛ばせ!」と銘打ったイベントを行うことにした。企画は三部構成で、第一部は映画「秀吉の侵略」上映。第二部は講演会。たしか平井正治さん(1927-2011)1)に話していただいたと思う。そして第三部はコンサート。先々月〜先月の本欄で紹介したホン・ヨンウンと光玄2)の二組のアーティストを招き、今ではライブスポットとして有名(?)な吉田寮食堂を会場に用いた。
さて、こうして当時のことを思い出しながら書いていると、当時の大阪築城400年祭は、いまの大阪・関西万博と少し似ているなと思う。当時は築城400年祭というイベントで人々のお祭り気分を煽りながら、関西国際空港建設などの大規模開発を推進し、併せて地域経済の中に新自由主義を持ち込もうという財界の意図が感じられた。その後にもたらされたものはバブルとその崩壊、経済の長期停滞、そして新自由主義による格差拡大だった。
40年前の関西国際空港にいま相当するものというと、とりあえずは大阪IRということになろうか。掲げられる旗は、40年前は新自由主義。いまはさしずめギャンブル資本主義といったところか…?
1)平井正治さんの略歴はこちら http://www17.plala.or.jp/kyodo/shiryo2_144.html
2)光玄のホームページ http://kogen1.blog93.fc2.com/