満天の月
 
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Words Written by Tetsu

Music by 河原龍峰

Performed by 河原龍峰楽団

これから私がお話することを
信じるか否かはお任せしましょう

あれはもう随分昔の中秋の頃
空に浮かぶ月こそ心の穴だとて
ぼんやり眺めていたけれど
ふと気がつけば、西の黒い山際に
二つめの月が昇っていた

思いもよらぬ弦月の出現に
混乱の中で私は事態の収拾を試みた
目を閉じて、俯いて
これは幻、これは夢
恐る恐る見上げた空には
既に三つめの月があった

それからは瞬きの度に月は増えてゆき
あたりはどんどん明るくなった
見よ、私の空は、満天の月
澄んだ氷の中の真っ白さの中に世界は在った
数え切れない月の下、私は何処にも見えなかった

もう随分時は流れたし、
確かに今では、唯の夢とも思う
無いものねだりと言われても
あとひとつくらい、月があってもいいよね

今宵も、人の世を抜けて澄みゆく
中天の月は、唯ひとつ
 

 

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