くどう内科クリニック

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病気のおはなし

気管支喘息

気管支喘息のはなし

喘息は気道に起きる慢性の炎症で、さまざまな刺激に敏感に反応し、気道が狭くなったりふさがったりして咳や呼吸困難などの症状が繰り返す病気です。典型的なものは呼吸音が「ヒューヒュー」「ゼイゼイ」と鳴りますが、咳だけの場合もあります。
風邪のあとはいつも何週間も咳が続くとか、この季節はいつも咳が続く、というのは咳喘息かもしれません。アレルギー性鼻炎をもっていたり血縁者に喘息があったりするときはその可能性が高いです。
喘息のときの気道狭窄は、はじめは可逆性(発作の無いときは狭窄がなくなり元に戻る)ですが、何年も症状が続くことによって、気道のリモデリングが進み、気道狭窄が固定化してしまいます(非可逆性)。そうするとますます咳、喘鳴、呼吸困難が悪くなっていきますので放置してはいけません。症状がでない状態を3ヶ月キープできた状態で、薬の減量を考えていきますので、月単位、年単位の治療が必要です。
治療は、長期管理薬(コントローラー)を根気強く続けることです。発作治療薬(リリーバー)も時に必要ですが、これだけに頼ると心臓死のような副作用がでてしまいかねません。

長期管理薬(コントローラー)

@吸入ステロイド薬
A長時間作用性β2刺激薬
Bステロイド/β2刺激薬の吸入合剤
Cロイコトリエン受容体拮抗薬
Dテオフィリン徐放剤
E抗アレルギー薬

発作治療薬(リリーバー)

@短時間作用性吸入β2刺激薬
A経口ステロイド薬

こどもの喘息

こどもの喘息にも薬を続けなければならないことがあります。
喘鳴だけでなく、咳や多呼吸、努力性呼吸しかでないときもありますので大人が気づいてあげなければいけません。
2歳までは、喘鳴だけでは喘息といいきれません。
@両親のどちらかに喘息や、吸入抗原に特異的IgE抗体がある。
Aその子にアトピー性皮膚炎や、吸入抗原に特異的IgE抗体がある。
B熱がないのに喘鳴をおこす。
と、いう場合は喘息の可能性が高いです。
週に1〜2回強い発作がおこるのは「重症持続型」。
週に1回から毎日おこるのは「中等症持続型」。
月1回以上あるときは、「軽症持続型」。
年に数回で持続しないときは、「間欠型」。

軽い症状でも月に1回以上発作が出るときは慢性と考え、気道のリモデリングが進まないように長期管理薬による継続した治療がのぞまれます。
吸入ステロイド薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、DSCG吸入のどれかを続けます。

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