CT Angio system
モバイルDSA装置にて腹部DSAが行えるように改良することにより今までの3分の1の価格でCTangioが行えるシステム(MC−ACT)を1998年に島津製作所と開発しました。
1998年にはモバイルDSA装置にて腹部アンギオが十分にできる装置がありませんでした。
そこで、島津製モバイルDSA装置に以下の改良を加え腹部アンギオが十分に行えるようにしました。
1、CCDカメラを高感度CCDカメラに変更しました。
2、撮影可能時間を10sから20sに延長しました。
3、DSA用ハンドスイッチを採用しました。
4、CTとモバイルDSA装置同時X線曝射を防止しました。
5、操作パネルおバージョンUPを行いました。
6、KV,MAカーブの変更を行いました。
そして、CT寝台ヘッドレスト部位に穴を開け寝台とガントリーの間にモバイルDSA装置を挿入可能にしました。
今では、東芝製CTもヘッドレスト下部がくり抜かれ透視ができるようになっていますが、最初に穴を開けるには勇気がいりました。(今では薬事の問題で無理ですが)
このように改良することで、ハイコストパフォーマンスCTアンギオシステム(MC-ACT)が誕生しました。
MC-ACT英語版へ
画像は以下のようになっています。
今では、この画像がモバイルDSA装置で撮影出来ることは当たり前になっていますが、当時はこのデータを出すことでほんとにモバイルDSA装置で撮影されたのか疑われることもありました。
このシステムの最大の利点は価格が安いことが挙げられますが、もうひとつ大きな点として、CT撮影と透視、DSAの撮影が機械的に動かす部位が無いため非常に迅速に作業が行えることです。
マルチスライスCTによるCT−Angio
東芝製64列CTに更新しましたが、東芝製CTにもヘッドレスト下部に透視用の穴が開けられているため、そのままCTアンギオが可能となっており同時X線曝射を防ぐため回路をつなぐだけで大丈夫でした。
64列CTでCTアンギオを行うとCTA撮影後、直ぐに3Dが作成可能なため、モバイルDSA上の画像のどの枝にマイクロカテーテルを挿入して栄養血管を塞栓すればよいのか、確実にわかるようになりました。
このため治療時間の短縮と超選択的に選べるため治療成績も向上しました。