4. 表色系  4.3 色相

4.3 色相

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 色相はスペクトルにおける波長(周波数)の違いが基礎になります。波長は本来、低周波から高周波への直線的な変化であり、スペクトルも直線状の配列になります。しかし、人は高周波(短波長)域にも赤を感じるため、スペクトルに無いマゼンタを加えて長波長域(赤系)と短波長域(青系)を連結し、円周上に配置することが出来ます。これを「色相環」と言います。人間の目が識別可能な純色はおよそ300色と言われており、RGBを基準として細分化して配置し、角度により色相の違いを表します。そして色相環の際外周には、その色相の中で最も彩度の高い色(最もその色らしい色)が配置されます。
 最初に純色を配置してゆきます。
 先ず基本色(一次色)としての減法原色-CMY-を、等間隔で配置します。
 次に副次色(二次色)としての加法原色-RGB-を、1との対極に配置します。
 このとき向かい合った一対の色は、補色の関係になります。つまり、その2色の色材を混ぜ合わせると、減法混色により中和して灰色(無彩色)になります。 従って色相環の中央には必然的に純色同士の混合である無彩色が配置されることになります。
 色相環の最外周に最も彩度が高い純色が配置され、中央に行くに従い彩度が低くなり、中心には全く彩度のない無彩色(グレースケール)が配置されることになります。中心を基準として、全ての対角に有る色同士の混合は、中央の無彩色(灰色)となります。
無彩色の配置(グレースケール)も、純色の配置(色相環)もそれぞれは、1次元(直線)或いは2次元(平面的)な配置であり、これらを統一して一つの配列にするには、3次元的な配置が必要になります。このような考えで作られたカラーの配置を「色立体」と言います。色立体では白を上、黒を下に配置するのが一般的です。
 色相はRGBとその補色の6色で表現できますが、人の感覚との対応が重要な場合には、RGBに黄色とその補色を加えて、合計8色を基準にするオストワルト色相が利用されます。この場合、主要8色相は、黄(Yellow) 、オレンジ(Orange)、赤(Red)、紫(Purple)、青(Ultramarine Blue)、青緑(Turquose)、緑(See Green)、黄緑(Leaf Green)と呼ばれており、その頭文字をとって、Y、O、R、P、UB、T、SG、LGと表記されます。主要8色相はそれぞれ3分割され、例えば黄(Y)の色相は、1Y、2Y、3Yの記号をつけ、真ん中の2Yを代表色とします。色相は黄の色相1から順に、時計回りで24までの通し番号がつけられており、オストワルト色相の色相番号と言います。図は下からRYB、RGB、オストワルド、マンセルの順に表示しています。
 マンセル表色系ではさらに紫とその補色が加わり、合計10の色相を用います。色合いは色相配列において時計回りで指定でき、10の主要色相(記号:赤R、黄赤YR、黄Y、黄緑GY、緑G、青緑BG、青B、青紫PB、紫P、赤紫RP)と10等分された細分数値により表現されます。陰影は光の明るさ、暗さに依存します。 もし色の彩度が減少すると、色には鮮やかさがなくなり灰色に近くなります。 彩度がゼロの場合が無彩色となり、黒、白及び中間のグレー全ては明るさのみで決定されます。彩度は無彩色(0)から色みが増すにつれ大きい数値となります。

次ページ   2014.10.10作成 2017.1.24改定

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Ostwald表色系

・あらゆる色は白(W),黒(B),純色(F)を適当な面積比で回転混色して作ることができるということが前提となっている。

・理想的な「白」は光を100%反射し、理想的な「黒」は光を100%吸収し、理想的な「純色」(オプティマルカラー)は必要な波長域の光だけを完全に反射し、不必要な波長域では全て吸収して光を全く反射しない。

・マンセル表色系が心理的考察に基づいているのに対し、オストワルト表色系は心理物理学的考察に基づいている。

・明度や彩度という概念はなく、明度は「白色量」、彩度は「純色量」で表す。全ての明るさや鮮やかさは「白」と「黒」と「純色」の割合(混合比)で決まる。

・ドイツの標準色表「DIN表色系」はオストワルト表色系が基になっている。