8.高速度ビデオを用いたアーク現象の観察 画像計算のノウハウ

画像計算のノウハウ

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 本節では画像計算に関する基礎知識を説明します。一般的にはカラー画像が用いられ明日が、説明を簡単にするために、白黒画像を中心に取り扱います。デジタル画像では、水平方向にx個、鉛直方向にy個の整数個の区画に区切られて、それぞれの区画にカラーであれば[RGB](赤緑青)3色の情報が、白黒であれば1色の情報が埋め込まれた構造になっており、通常はそれらの色情報は8ビット[0から255]までの整数で記録されます。以下では話を簡単にするためにx=y=nの正方形の画像について考えていきます。
 データの質や特長について考えるときには、最大最小値と平均値および標準偏差を求めることが多くあります。nの2乗個の画像データについてそれらを計算する場合には、

max=0;
min=255;
sum=0;
rms=0;
for(j=0;jd[i][j])min=d[i][j];sum+=d[i][j];rms+=d[i][j]*d[i][j];}
sum=sum/(n*n);
rms=sqrt(rms/(n*n)-sum*sum);

の計算を行い、計算の総数は4n^2+6回となります。この計算でも問題はないのですが、通常はヒストグラム(輝度分布)を用いて以下のように計算します。

for(i=0;i<255;i++)h[i]=0;
for(j=0;j for(min=0;min<256;min++)if(h[min]>0)break;
for(max=255;max>0;max--) if(h[max]>0)break;
sum=0;
rms=0;
for(i=0;i<255;i++){sum+=h[i] *i;rms+=h[i]*i *i;}
sum=sum/(n*n);
rms=sqrt(rms/(n*n)-sum*sum);

この方式では計算の総数はn^2+256*4以下となります。おおざっぱに計算すると、画素数が18x18より小さい場合には直接計算するほうが早く、18x18より大きい場合にはヒストグラムを用いたほうが早くなります。また、ヒストグラムは画像データの質や特長を考える上で重要な情報ですから、常にヒストグラムは求めておいた方がよいと考えています。

次ページ   2014.10.18作成 2017.1.26改定

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かきかけ

・計算のノウハウについては、書きたいことが非常に多くありますが、なかなか手がつけられない状態です。

・おいおい、追加加筆する予定です。