2(7) 労働安全と知識

・水中作業の安全を阻害する要因は多く、少しのミスが致命的な事故につながってしまいます。
・感電や腐食など、水中では陸上とは異なる認識が必要です。労働安全・衛生管理に関係した事柄を紹介をします。

2.労働安全と知識

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 人間が作業する以上、何らかの原因で事故は起きてしまいます。ロボットによる作業であっても、人間が作ったものである以上、プログラムミス・故障・想定外の事象など、事故は起きてしまいまえす。フェイルセイフの観点で、如何に致命的事故の発生を防止し、被害を最小限にとどめる体制を作るのかが重要です。
 20世紀半ばの話ですが、マレーシアで土木建設をしていた友人から、「土木作業をゴムスリッパではするな!といくら注意しても直さない。もっとも、彼らは体が最重要な資本とわきまえているから、自分がケガするような事故はめったに起こさない。安全靴を買うよりも、家族生活に使用する方が賢いと割り切っている。」と、聞きました。ベトナム戦争のさなかでもあり、基本的にゲリラ戦なので、軍人の戦闘ユニフォームに似た外装より近隣住民と同じ衣類の方が、リスクは小さいと、大いに納得した記憶があります。
 右に示す労働安全衛生法は、危険を防止して安全に労働を行うためには、作業対象のことを良く理解し、事故を起こしにくい設備を整え、訓練を適切に行う必要があると指摘しています。
 災害は、不慣れ・知識の欠如・マンネリ化による不用意な動作などで起こります。労働災害の因果関係は、以下のようにまとめられています。
(1)災害は事故の結果として発生。
(2)事故は不安全な状態及び不安全な行動により生起。
(3)不安全な状態・行動は、個人の能力・素質の欠陥・環境が原因。

 軽症災害は重症災害の約30倍あり、無障害事故は人身災害の約10倍発生する。これらの比率はハインリッヒの法則と呼ばれています。また、事故の直接原因である不安全状態と不安全行動は、以下の理由により発生しやすくなります。また、それに関係する者の安全意識の高低に大きく左右されます。

1)不安全状態
 イ、点検の未実施,不備
 ロ、危険な箇所が分からない(危険予知能力の欠如)
 ハ、危険は予知したが放置した(改善能力・意欲の欠如)
 ニ、安全装置の不便用及び安全措置の不履行
 ホ、作業方法の改善に安全装置が一致していない
 へ、設備が,個人の行動特性,癖に合っていない

2)不安全行動
 イ、知らない(教わっていない、覚えてない、忘れた)
 ロ、やれない(技能未熟、難しい、仕事量が過重)
 ハ、無意識状態でやれない
 ニ、安全軽視により意識的にやらない

次ページ 2016.04.01作成 2026.01.12改定

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安全感電・目次
チェックシート
 企業の人と共同研究により、安全に関する意識が格段に向上しました。
 早い時期から一人のみで実験をすることが多く電気主任技術者をしていたこともあり、実験装置や計測装置は独力で組上げていました。使用した装置類については、限界や問題点をほぼ把握していたので、小さなミスは数多く起こしました。幸い致命的な大きな事故を引き起こしたことはありません。
 共同研究相手の方たちから安全チェックシートを確認して承認をもらわないと仕事を始められないと教わり、チェックシートを作る習慣が出来、良いチェックシートを作れば、事故につながる小さなミスを防げることを実感しました。