4.12.水中ガス切断の動画一覧
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水カーテンノズルが切断部に水が浸入するのを防いで、水中ガス切断が安定に実施できる。また、予熱炎を水中で高周波放電により点火し、全自動で切断可能な装置を開発した。下向き姿勢の切断では、上端と裏面の水頭圧の差で。肉厚が厚いとガス流れが不安定になる場合があるが、条件の設定を適切にすると良好な切断できる。
不要な船や海洋構造物の解体では、水中から海表面あるいは海表面から水中への連続切断が必要となる場合がある。また、波浪などが存在する海域での切断が要求される場合もある。このような条件でも確実に切断できる。
1.切断開始前の挙動
2.切断開始時の挙動
3.横向上進(水中から大気中へ連続切断)
1.水カーテンノズルによる水中切断 |
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(1)切断開始前 |
(2)定常状態 |
(3)定常状態 |
廃棄処分となる原子炉圧力容器の自動切断を目的とした大型プール内での超厚板クラッド鋼横向き水平水中切断実験の様子。放射化された切断くずの確実な補修と作業者への放射能事故を防ぐために、肉厚100-300mmの分厚い容器を水中で自動切断する技術を確立した。このような厚い鋼板の切断では、開始時に底部の端に切り残し部が発生する危険性が高く、確実に切断する技術が要求されるが、切り残し無く切断する条件を見出した。また、内側にはステンレスやハステロイなど、酸素切断が適用できない素材がクラッドされており、この部分をアークガウジングにより除去しながら、同時にガス切断を実施する自動切断装置を開発し、実用可能なことを明らかにした。実験上の都合で肉厚50-100mm、幅100-300mmの鋼材の横側面にクラッドした試験片を用いて、横幅方向に切断を実施した。ガウジング装置はガス切断トーチの前方に設置し、まず、ガウジング部とガス切断部との間隔だけガウジングを実施し、ガス切断装置が切断開始部に到達した時点で装置の走行を休止し、予熱を始める。端部が酸化反応を起こす温度に上昇した時点で切断ガスを噴きつけガス切断を開始する。裏面まで酸化反応が透徹した時点で切断装置の走行を再開し、クラッド部のガウジングと母材の切断を同時進行させる。切断終了地点までガウジングが行われると、ガウジングのみ停止し、終了端まで切断を続行させる。この方法で2m近い長さの超厚板切断を確実に実施した。
ステンレスクラッド部のガウジング(小型水槽でのデモ)
原子炉圧力容器の水中切断では、ガス切断が困難なクラッド部の効果的な除去技術が必要となる。小型水槽内で超厚板クラッド鋼を横向き水平姿勢で板状の電極を用いてガウジングし、ガウジング部を除去して軟鋼を露出させた後、この部分を水中ガス切断した。
1.ガウジング, 水槽内デモ
2.表面側から撮影
3.裏面側から撮影
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次ページ(4.13 メガフロート水中ガス切断動画) 2015.11.21作成 2017.11.11改定